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金沢市、全国初の「デジタル科」導入で小中教育を転換

金沢市は2025年に全国で先駆けて小中学校に「デジタル科」を設け、年間18時間の授業でプログラミングや情報モラルなどを教える。扇台小の先端技術体験ではVRや重機シミュレーターを用いて55人の児童が実践的に学んだ。

金沢市、全国初の「デジタル科」導入で小中教育を転換
©イラスト AI生成 :木村 淳/プレスリリースジェーピー

導入の背景と実施状況

金沢市は2025年に「新金沢型教育モデル」を策定し、その中で「デジタル力」を教育の基盤に位置付けた。この方針に基づき、市内の小中学校で全国に先駆けて「デジタル科」を新設し、2025年度から年間18時間を割り当ててプログラミングやインターネットの安全な利用など、情報モラル教育を含む科目として実施している。

7月8日、扇台小学校で行われた先端技術の体験授業では、金沢建設業協会の協力を得て6年生55人がVRや重機のシミュレーターを使った実習に臨んだ。児童たちはタブレットやスキャン機器を用いて立体データを取得し、間取り図作成の過程を体験するなど、教室内での概念理解にとどまらない実践的な学びに触れた。

現場での具体的な取り組み

体験授業では、以下のような機器・手法が用いられた:

  • VR(仮想現実)を用いた建設現場の体感
  • 重機のシミュレーター操作体験
  • タブレットによる室内スキャンからの立体データ生成と間取り図作成

宏州建設の山田真大さんは、スキャンした立体データから窓のサイズや壁の長さが取得できる点を示し、実際のリフォーム相談で荷物を動かせない場合の活用例を解説した。金沢建設業協会の真柄卓司会長は、児童の興味を引くために「飽きさせずに楽しんでもらう工夫」を重視していると述べた。

教育委員会の位置づけと狙い

金沢市教育委員会の指導主事・大井山武氏は、デジタル科を「主体的にデジタル社会とかかわる力」を育む科目と位置づけ、子どもたちが将来、社会の作り手として活躍できることを目的に据えていると説明している。報道での紹介では、フィールドキャスターの久々江龍飛氏が、市の新教育モデルの中で金沢が全国で初めてデジタル科を導入した点に注目している。

「ワクワク、ドキドキする体験をもとに、先端技術を通して、子供たちが将来、先端技術を活用しながら社会を作っていこうと、そう思ってくれていたらうれしい」— 金沢市教育委員会・大井山武 指導主事

住民・保護者に与える影響と課題

今回の取り組みは、単なるICT(情報通信技術)導入を越え、実社会で使われる技術に児童が触れる機会を増やす点で評価できる。以下の点が地域にとっての重要な影響・留意点である。

  • 学習機会の拡大:年間18時間の枠組みで小中学生が体系的にデジタル教育を受けられるようになった。
  • 職業理解の促進:建設分野のVRやスキャン技術の体験を通じ、地元産業への関心や将来の進路の多様化につながる可能性がある。
  • 安全と倫理の教育:インターネット利用や情報モラルを含む科目設定は、デジタル社会でのリスク対策にも直結する。

一方で、導入を継続的・効果的に進めるためには機器整備、教員の専門性向上、外部事業者との協力体制の構築といった実務面の対応が求められる。先端機材の更新費用や操作指導のための研修、児童の体験機会を学校間で公平に配分する取り組みが欠かせない。

今後の展望と住民への実用情報

金沢市は、今後さらに児童が先端技術に触れる機会を増やす方針を示しており、今回の出前授業は小学校対象への拡大が初めて実施された例である。保護者や地域事業者が協力して体験授業や見学を受け入れる仕組みを整えれば、地域全体で次世代育成に資する実践が進められる。

保護者や関係者が知っておくべき実用的なポイントは次の通りである:

  • デジタル科の正式な開始年は2025年で、年間の授業時間は18時間である。
  • 体験授業に協力する地域企業や団体が既に存在し、学校と連携して実施されている。
  • 今後も市教育委員会から関連する出前授業や公開授業の案内が出る可能性があるため、学校や教育委員会の情報発信を注視すること。

今回の扇台小での取り組みは、金沢市が教育政策としてデジタル力を基盤に据えた成果の一端を示すものだ。学習指導要領の改定や国レベルでのデジタル人材育成の流れを踏まえ、市の早期の対応は全国的にも注目されている。住民としては、子どもたちの学びの現場がどのように変わるかを見守るとともに、地域側の支援や産学官連携の可能性を考えていく段階にある。

(取材・文=木村 淳)

項目内容
導入年度2025年
年間授業時間18時間
実施校の一例扇台小学校(体験授業実施)
協力団体金沢建設業協会、宏州建設 ほか
木村 淳
木村 AI編集 石川県担当記者 オンライン

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