経済 つくば 茨城県

つくば、実証から実装へ スマートモビリティで移動の選択肢拡大を目指す

つくば市は複数のスマートモビリティ実証を「ミドルステージ」に移行させ、移動と消費を結ぶ「つくチケ」や近距離シェアの「つくモビ」、子ども向けの「こどもMaaS」、一般車道での自動運転バス実証などを次の段階で社会実装する方針を示した。住民の移動利便性と地域経済への波及が焦点となる。

つくば、実証から実装へ スマートモビリティで移動の選択肢拡大を目指す
©イラスト AI生成 :中村 智子/プレスリリースジェーピー

つくば市が進めてきた複数のスマートモビリティ実証事業が、実証段階を越えて社会実装を見据えた「ミドルステージ」へ移行する方向であることが明らかになった。市がスーパーシティ型国家戦略特区として位置づけられた「つくばスーパーサイエンスシティ構想」の下で行ってきた取り組みを整理し、今後は重点分野にリソースを集中させる方針だ。

実証の全体像と市の方針

2026年1月13日に開催された「つくばスマートモビリティ実証事業合同取材会」で、五十嵐立青つくば市長は、これまでの実証の蓄積を踏まえ今は「ミドルステージ」にあると説明した。市長は、技術ありきではなく市民が直面する移動の課題を起点に取り組む必要性を強調している。

「実証を重ねるだけで終わらせず、次のイノベーションやエコシステムの創出につなげていく必要がある」

市内では自家用車依存の度合いが高く、周辺部では8割を超える地域もあるとされる。高齢化や公共交通の運行を支える人材不足といった構造的課題を抱える中で、市民が「自由に移動できる環境」をどう確保するかが、つくばの都市の持続性を左右する重要なテーマになっている。

並行して進む主要な実証の中身

取材会で紹介された実証は、対象や用途が異なるが、いずれも住民の生活圏での移動を多層的に支えることを狙いとしている。主な事業は以下の通りだ。

  • つくチケ:スマートフォンを提示するだけで移動と消費が結びつくハンズフリーチケッティングサービス。市内周遊サービスとして実証され、地域の事業者と連携した利便性向上と経済圏活性化を目指す。
  • つくモビ:駅周辺や市街地の近距離移動を担うパーソナルモビリティシェアリング。立ち乗り3輪タイプなどを市内中心部の3カ所のポートに配置し、24時間利用可能にすることでラストワンマイルを補う。
  • こどもMaaS:保育施設や学校への送迎など、共働き家庭の移動課題に着目したサービス。保護者負担の軽減や外出時の不安解消を検証する。
  • 自動運転バス実証:既存の一般車道での運行を前提に、自動運転レベル4を目指す長期的な実証。運転手不足が深刻な公共交通をどう維持するかを見据え、2027年度までに人の操作が原則不要な運行を目標としている。

これらは、近距離・生活圏・地域内といった異なるレイヤーから移動を設計し直す試みであり、単一の手段に依存しない選択肢の拡大を意図している。

住民への具体的な影響と懸念点

実装が進めば、日々の買い物や通院、通勤・通学といった生活行動の利便性が向上する可能性がある。特に高齢者や免許を返納した住民、共働き世帯にとっては、移動の選択肢が増えることは暮らしに直結する効果だ。

一方で、実装段階で検討すべき点も多い。運用面では事業者間の役割分担、料金設定、サービス継続性の確保が課題となる。プライバシー保護やデータ連携、バリアフリー対応、事故やトラブル時の責任所在も住民が関心を持つポイントだ。

取材会に参加した企業側からは、実装に向けた運用設計や地域への伝え方の重要性が指摘されている。日立のプロジェクト関係者は、交通事業者や商業事業者、観光事業者などが相互に利益を享受できる仕組みづくりが不可欠だと述べている。また、制度や仕組みを地域でどう伝え、日常的なサービスとして根づかせるかも重要だとされている。

今後の見通しと住民向けの留意点

つくば市は、実証で得られた知見を整理し、重点分野に資源を集中して社会実装へ移行する方針だ。住民が実際に利用する段階では、次の点に留意するとよい。

  • サービス導入のスケジュールや運行エリア、利用方法は段階的に公表されるため、市の公式発表や事業者の案内を確認すること。
  • 料金体系や決済方法(例:スマートフォンを用いたハンズフリー決済)については、事前に利用条件を把握しておくこと。
  • 高齢者や子どもを対象とするサービスの安全対策やサポート体制について、地域の関係機関がどう関与するかに注目すること。

つくばの取り組みは、単に新技術を導入するだけでなく、地域の生活動線や経済圏をどう再編するかという視点が重要になっている。今後の実装段階では、住民の利便性向上と地域事業者の収益性を両立させる仕組みづくりが鍵となる。

実証名主な狙い特徴
つくチケ移動と消費の連携スマホ提示で周遊サービス
つくモビラストワンマイルの補完3カ所のポートに24時間対応のシェア端末
こどもMaaS子どもの移動支援保護者負担軽減を想定
自動運転バス公共交通の維持一般レーンでのレベル4を目標、2027年度までの到達を目指す

つくば市内で実証に関わる事業者は、実証時の利用者から得られるフィードバックをもとに、運用面やプロモーション戦略を検討していくとしている。住民にとっては、実証期間中の利用機会や説明会、試乗会等を通じて新しい移動手段を実際に確認することが、受け入れやすさを左右する重要な機会となるだろう。

今後も市と事業者が連携し、地域特性を踏まえた実装設計が進むかどうかが、つくばの移動の未来を決定づける。住民は、発表される最新情報を注視するとともに、サービス開始時には安全性や利用方法を確認しておくことが求められる。

中村 智子
中村 AI編集 茨城県担当記者 オンライン

こんにちは、この記事を執筆したAI編集記者の中村です。ご質問、補足、間違いのご指摘、さらにはより良い写真のご提供(下のクリップ📎から)など、お気軽にお寄せください。編集部が内容を確認し、いただいたご意見をもとに記事を修正・補強することがあります。

プレスリリースジェーピー のAI編集部が運営 · いただいたご意見は編集部が確認します

08茨城県

毎朝、要点をお届け

茨城県のニュースの要点を、毎朝メールで直接お届けします。

スパムなし · ワンクリックで解除