気軽に立ち寄れる相談・交流の場
つくば市吾妻、中央公園レストハウス内に開設されたがんカフェ「レモンテラス」は、がんを経験する当事者や家族、支援者が自由に集い、話を聞き合ったり情報を得たりできる場として今年4月に開所しました。市の委託を受けて運営するのは市内の市民団体「ヒスターズナウ」で、運営主体の活動は小児がん支援などの実績を背景にしています。予約不要で出入り自由という運営形態が特徴で、初めての来訪でも立ち寄りやすい工夫が施されています。
施設は延べ床約40平方メートルで、テーブル4卓、椅子、本棚を備え、がんに関する書籍や子ども向け絵本、イベント案内などを窓際に配置しています。外から中の様子が見えるガラス張りの建物の特性を活かし、あえてカーテンを閉めず入り口の扉を開放することで入りやすさを確保しています。
- 開所日: 毎週月曜・金曜
- 開所時間: 午前11時〜午後3時
- 場所: 中央公園レストハウス(市民ギャラリー隣)
- 運営: 市の委託事業(運営団体: ヒスターズナウ)
- 市の委託費: 年間約70万円
- これまでの延べ利用者数: 約280人(8月28日現在)
利用者は小児がん治療中の子どもから60代まで幅広く、特に40〜50代の働き盛り世代の利用が目立っています。病院からの紹介で訪れるケースも多く、家族の付き添いや介護、仕事との両立で孤立感を抱く人たちが気軽に立ち寄れる場所になっています。来訪者の声として、対面で話を聞いてもらえることで気持ちが楽になったという実感が出ており、継続的な支えになっているとの報告があります。
カフェ内では単に雑談をするだけでなく、来訪者の要望や状況に応じて情報提供やつながりの案内を行います。例えば予防や治療・院内サービス、地域の患者会など、求める支援につなげる役割を果たすことを目指しています。定期的に開催される活動にはヨガ、編み物、運動をテーマにしたセミナーなどがあり、来訪者同士が交流できる機会づくりも進めています。
運営の背景には、代表者が次男の小児がん治療に付き添った経験に基づく強い思いがあります。入院や長期の治療に伴う孤独感や支援不足を体験したことから、専門相談とは別に当事者・家族が気軽に集える地域の場が必要だと考え、団体設立や活動を継続してきました。代表は「がんと向き合うのは患者だけではなく、家族や友人、職場、医療者といった周囲の人々も関わる。地域の中で生活の場を変えずに支え合える環境が重要だ」との考えを示しています。
また、世界小児がん啓発月間の9月に合わせ、市内では啓発活動も予定されています。中央公園前に展示されている実物大のH2ロケットやつくば市役所、茨城県内の他施設がシンボルカラーの金色にライトアップされる計画があり、中央公園水の広場では9月5日にヒスターズナウ主催の啓発イベントが行われます。こうした取り組みは、当事者や家族へのエールを送ると同時に、広く地域社会で支援の輪を広げる狙いがあります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 場所 | 中央公園レストハウス(市民ギャラリー隣) |
| 開所曜日 | 毎週月曜・金曜 |
| 開所時間 | 11時〜15時 |
| 運営 | ヒスターズナウ(つくば市委託) |
| 委託費 | 年間約70万円 |
| 延べ利用者数 | 約280人(8月28日まで) |
「ここを、がんに関する『総合案内所』のような場所にしたい。それぞれに合った場所や支援につながる『入り口』になることができれば」
つくば市内で病気と向き合う人やその家族が増える中、レモンテラスのように地域に根差した支援拠点の存在は精神的な支えになるだけでなく、必要なサービスへつなぐ起点としても重要です。気軽な立ち寄りを想定した運営形態は、専門相談の敷居が高く感じられる人にも使いやすく、日常の中で継続的な支援につながる可能性があります。利用を検討する人は開所曜日・時間を確認のうえ、直接訪ねることで資料閲覧や相談、イベント参加の情報を得られます。