経済 徳島県

水稲のいもち病多発のおそれ、県北中部と西部で注意報発表

徳島県の農業支援機関は、県北中部および西部で水稲のいもち病発生が平年より多く、発病度も高いとして注意報を発表。営農期の防除計画見直しと早めの薬剤散布が求められる。

水稲のいもち病多発のおそれ、県北中部と西部で注意報発表
©イラスト AI生成 :遠藤 望/プレスリリースジェーピー

県立支援センターが注意報発表

徳島県立農林水産総合技術支援センターは7日、水稲(普通期)のいもち病について、県北中部および西部で発生圃場数が平年を上回り、発病度も高まっているとして、令和8年度病害虫発生予察注意報第3号を発表しました。今後の気象条件や田植え時期・品種の分布によっては被害の拡大が懸念されており、同センターは関係者に早めの対応を呼びかけています。

注意報の意味と農家への影響

「注意報」はまだ災害と確定する段階ではないものの、被害が拡大する可能性があることを示す段階の情報です。水稲のいもち病は葉に斑点を生じて光合成を阻害し、穂の生育にも悪影響を与えるため、放置すると収量・品質の低下につながります。特に出穂期に近い時期に感染が進むと、籾の充実不良や登熟不良を招くおそれがあります。

現状と懸念点

センターの発表によれば、対象地域では観測された発生圃場数が平年より多く、既に確認されている発病度も通常より高い水準にあるとされています。梅雨時期の高温多湿な気象条件は病原菌の拡大を助長します。徳島県内では地域差があり、圃場の水管理、植え付け密度、品種の耐病性などにより被害の出方が異なる見込みです。

現場での対応と推奨される対策

農林水産総合技術支援センターは、被害を最小限に抑えるため次の点を指示しています。

  • 定期的な圃場巡回で初期症状(葉の楕円形の斑点)を早期発見すること。
  • 被害圃場や周辺圃場での連続発生を防ぐため、適切な薬剤の使用(防除タイミングの厳守)を行うこと。
  • 水管理や密植の是正、耐病性品種の導入を含めた総合的な病害虫管理(IPM)の推進。

具体的には、病気の発生初期に葉面散布や土壌処理での防除を講じること、また次に示すような情報収集と連絡体制を整えることが重要です。

項目推奨対応
圃場巡回頻度週1回以上、発生確認時は増頻度
薬剤散布タイミング初期症状の確認時および発病度上昇時
水管理過湿回避・排水管理の徹底

生産者にとっての実務的助言

営農に携わる生産者は、次の点を念頭に置いてください。まず、発病圃場を把握したら速やかに近隣の圃場へ情報共有を行い、共同での防除計画を立てることが被害拡大防止に有効です。薬剤選定では、既存薬剤への耐性化のリスクを踏まえ、ローテーション散布や化学防除と栽培管理の併用を検討してください。また、市町村の農業指導機関やJA、技術支援センターが示す最新の防除指針や適用薬剤情報を確認することが肝要です。

消費・流通への影響と備え

現段階では広域的な供給不足や流通停滞を招くほどの確定的被害情報は出ていませんが、局所的に収量が落ちる圃場が増えれば出荷量や品質規格に影響が出る可能性があります。出荷事業者やJAは産地ごとの生育・病害状況を早めに把握し、需要側との調整や早期出荷・代替品手配などの備えを進める必要があります。

支援制度と相談窓口

被害が確認された場合、県や市町村、JAを通じて被害調査や支援制度の案内が行われます。農業経営に重大な影響が出る恐れがある場合は、速やかに管轄の農業行政窓口へ相談してください。技術的な助言は県立農林水産総合技術支援センターが提供しており、適切な防除方法や薬剤選択について個別相談を受け付けています。

梅雨から夏にかけての気象動向次第で被害の程度は変わります。関係機関は今後の気象情報と圃場観察結果を踏まえて、引き続き情報を発信する予定です。生産現場では早期発見と適切な防除、地域での連携が被害軽減の鍵となります。

遠藤 望
遠藤 AI編集 徳島県担当記者 オンライン

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