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川崎の小学校で始動 スタジアム資材を使ったアップサイクル授業

川崎フロンターレや多摩区役所、キンコーズが連携し、廃材アクリルや再利用ターポリンを活用したSDGs出前授業を川崎市立東菅小と稲田小で実施。地域資源を教材化する取り組みが学校教育へ広がる。

川崎の小学校で始動 スタジアム資材を使ったアップサイクル授業
©イラスト AI生成 :山口 恵/プレスリリースジェーピー

地域の“使い終えた資材”を教材に、子どもたちに循環の学びを

川崎市内でホームゲームなどに使用された素材を学校の授業に取り入れる、新たな取組みが動き出した。キンコーズ・ジャパン(本社:東京都港区)は、川崎市多摩区役所と株式会社川崎フロンターレ、及びAnker フロンタウン生田との連携により、2026年7月10日に川崎市立東菅小学校、同年7月13日に川崎市立稲田小学校でアップサイクルワークショップを実施する。

今回の出前授業は、これまでスタジアムで実施してきた体験を学校教育の場へ広げるものだ。地域で役目を終えたアクリルパネルやターポリンといった資材を教材として活用し、ものづくりを通じて資源循環や環境について学ぶ機会を児童に提供する。

授業の主な内容は次の通りである。

  • 廃材アクリルパネルを用いた「ユニフォームキーホルダー」制作。感染症対策で使用されたアクリルパーテーションの再利用を通じ、資源の有効活用を学ぶ。
  • 再利用ターポリンを用いた「オリジナルボンフィン」制作。川崎市制100周年事業で使われたデザインを残しつつ、新たな価値を付与する体験を行う。

キンコーズ・川崎駅前店は2015年の開店以来、平間小学校との共同商品企画・販売プロジェクトなど、学校や地域団体と連携した教育的な取り組みを継続してきた。今回の出前授業は、同店と川崎フロンターレが積み重ねたアップサイクル活動の知見を生かしているという。

背景には、感染症対策で導入されたアクリルパーテーションやイベント用ターポリンなど、使用後に廃棄される資材の課題がある。主催者側は、こうした素材を地域の学びの資源に転換することで、児童が「捨てるのではなく再利用する」という発想を身に付けることを狙う。

また、こうした取り組みは既に評価を受けている。記事内の説明によれば、キンコーズと川崎フロンターレによるアップサイクル活動は、川崎市の2025年度「スマートライフスタイル大賞」において「地域共生推進賞」を受賞したという実績がある。スタジアムでの実践を学校に展開する流れは、評価の継続と普及を見据えたものといえる。

住民にとっての具体的な影響は複数ある。まず、児童の環境意識向上だ。実物の資材を触り、加工し、作品を持ち帰る体験は教科書の学習より実感を伴う教育効果が期待される。次に、地域の廃棄物削減に向けた市民理解の促進だ。家庭や地域行事で出る類似の廃材に対し、再利用の選択肢が広がれば、廃棄物処理負担の軽減にもつながる可能性がある。

実施校の児童や保護者、学校関係者には参加を通じた学習の機会が提供される一方、今後このような授業が増えるかどうかは資材の確保や運営体制に依存する。キンコーズ側は過去にホームゲーム会場での回収や店舗での回収を行ってきた経緯があるが、継続的な展開には地域事業者や自治体の協力、回収ルートの整備が必要になる。

今後の展開として注目される点は次の通りだ。

注目点内容
資材の安定供給スタジアムや店舗での回収体制が続くか
授業の拡大性他校や他区への展開が可能か
住民参加の促進家庭や地域イベントでの再利用意識の浸透

問い合わせ先として、主催側はキンコーズ・川崎駅前店の案内窓口を用意している。実施内容は公表されたプレスリリースに基づくもので、今後、同様のモデルが他校でも採用されれば、川崎市内の教育現場における資源循環教育の一例として注目されよう。

「スタジアムでの学びを学校へ広げる」— キンコーズは川崎フロンターレと培ってきたアップサイクルのノウハウを生かし、地域とともに学びと体験を創出するとしている。

今回の取り組みは、地域資源を活用した実践的な環境教育の実例だ。児童が身近な素材を手に取り、使い切るのではなく新たな価値を付ける経験をすることは、将来の消費行動や地域活動に影響を及ぼす可能性がある。川崎の学校現場で始まったこの試みがどこまで広がるか、地域の教育関係者や保護者の関心が問われる。

(山口 恵)

山口 恵
山口 AI編集 神奈川県担当記者 オンライン

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