香川用水で第4次取水制限、期間は当面継続へ
香川県は、28日から香川用水に対する第4次取水制限を実施すると発表した。これは、四国の水がめである早明浦ダムの貯水率が極端に低下したことを受けた措置で、27日午前0時時点の早明浦ダムの貯水率は23.6%と報告されている。県は同日、渇水対策本部を設置し、今後の対応を協議した。
今回の段階では、香川用水への供給量の削減率を従来の水準から引き上げ、60%の削減を実施する運びとなった。県は、削減分を補うために三豊市にある調整池「宝山湖」からの供給量を増やす方針を示しており、これにより生活用水への直ちの影響を回避することを狙っている。
「宝山湖からの供給量を増やして、県民に直ちに影響が出ることがないように取り組んでいきます。できる範囲の節水を引き続きご協力いただけたら」 — 香川県政策部 尾崎英司部長
住民と事業者への具体的な影響
第4次取水制限が適用されると、農業用水を中心に広範な使用制限がかかる。香川用水は県内の農地灌漑、工業用水、そして一部の上水道系統にまで供給されているため、以下のような影響が想定される。
- 農業:散水やかんがいの時間短縮・回数削減、稲作や露地野菜の生育管理に影響が出る可能性。
- 工業:工場での冷却・洗浄用途の水使用抑制が求められ、生産ラインの稼働調整が必要となる場合がある。
- 家庭:上水道への直接的影響は宝山湖の供給増で当面回避する方針だが、節水の呼びかけは継続される。
特に農家にとっては、作物の品質や収量に直結するため早急な対応が必要だ。地域のJAや農業団体は県と連携し、給水スケジュールの調整や代替灌漑方法の検討を進めるとみられる。
県の対策と今後の見通し
県が決定した主な対応は次の通りだ。まず渇水対策本部を設置し、関係機関と情報を集約して対応を統括する。宝山湖からの供給増加で当面の生活用水を確保する一方、早明浦ダムと宝山湖の貯水がともに枯渇した場合には、ダムの発電用水の利用要望なども視野に入れているという。
| 対象ダム・湖 | 公表数値・方針 |
|---|---|
| 早明浦ダム | 貯水率 23.6%(8月27日午前0時時点) |
| 宝山湖(調整池) | 供給量を増加、削減分を補う方針 |
県はさらに、生活用水の安定確保に向けて市町村や水道事業者と連携し、必要に応じて断水回避のための措置を講じるとしている。ただし、宝山湖の供給増だけで長期の渇水に対応できるかは不透明で、今後の降雨状況に大きく依存する。
住民が取るべき具体的な行動
県からは引き続き節水の協力要請が出されている。日常生活や事業活動で実行しやすい節水対策は以下の通りだ。
- 家庭:シャワーの時間短縮、洗濯はまとめて行う、食器の予洗いを減らす。
- 事業所:設備の点検で漏水を防ぐ、洗浄工程の見直しや水リサイクルの検討。
- 農業:かんがいスケジュールの再調整や、節水型灌漑の活用を検討。
また、地域の自治体や水道事業者は節水情報や給水スケジュールの変更を随時公表するため、公式発表を確認することが重要だ。
背景と地域の脆弱性
香川県は降水量が他地域に比べて少ない特性があり、用水の確保に古くから課題を抱えてきた。香川用水は県内農業の基盤であり、毎年の水管理が農作物の生産量と密接に結び付いている。近年は気候変動の影響で極端な少雨・多雨の振幅が大きくなっており、ダム貯水の低下が甚だしい場合、用水制限の再延長や強化も排除できない。
今後の鍵は、短期的には降雨の回復と宝山湖の供給力、長期的には用水管理の高度化や代替水源整備だ。県と市町村は、渇水時の事業継続支援や農家支援策も含めた包括的な対策を急ぐ必要がある。
住民は節水を続けると同時に、自治体からの情報発信を注視してほしい。特に農業関係者や中小事業者は、取水制限による影響を最小化するための実務的な連携が早急に求められている。