概要
高山市荘川町六厩地区で、産業廃棄物最終処分場の建設計画が進められている。計画地は標高約1,000mの高地にあり、清流・庄川の最上流に位置する。平成30年11月に、富山県の民間事業者が岐阜県へ処分場建設計画を提出して以降、岐阜県の条例等による手続きに沿って進行している。年度内には事業者から環境影響調査の準備書が提出される見込みだという。
住民側の懸念と反対の動き
六厩地区は極寒・豪雪の気候で知られ、急峻な地形や別荘地・住宅が計画地直上にある点が指摘されている。住民や関係団体は、処分場が完成すれば有害物質の流出、汚水、悪臭、ホコリ、山火事、土砂崩れといった具体的なリスクが生じると懸念している。清流・庄川への汚染が発生した場合、回復が困難とする声もある。
これらの不安を受け、地元の「六厩産廃処分場計画対策協議会」は計画に強く反対しており、賛同する自治体や漁業団体も共催・後援で運動に加わっている。住民側は反対の意思を広く伝えるため、総決起集会や計画地の現地視察ツアーを開催することを公表した。
今後の予定(住民向け行事)
住民・関心のある県民が参加できる主な行事は次の通り(主催者発表)。
- 荘川町六厩産業廃棄物最終処分場「建設反対」総決起集会:令和8年9月26日(土)午後1時30分から、高山市民文化会館 小ホール(高山市昭和町1)。参加費無料、事前申し込み不要。
- 庄川源流六厩産廃計画地視察ツアー:令和8年10月6日(火)。午前コース(10時〜正午、集合9時50分)、午後コース(13時〜15時、集合12時50分)。集合は高山駅西駐車場。各コース定員20名(先着順)、申込は10月1日までの申込フォーム経由。
専門家・関係者の登壇
総決起集会では、反対運動の背景や住民の権利についての基調講演や対談が予定されている。講演や対談には弁護士や、建設阻止に成功した事例の関係者が招かれており、住民側の運動戦略や過去の事例からの学びが共有される見込みだ。
地域への影響と住民が取るべき対応
今回の計画は庄川流域の水環境、生活環境、観光・別荘利用、漁業など多岐にわたる地域活動に影響する可能性がある。住民や来訪者が注視すべき点を整理すると下記の通りだ。
- 情報収集:県や高山市からの正式な手続きや準備書の公示を随時確認すること。準備書が公開されれば、環境影響評価の内容や事業者の対策案を確認できる。
- 参加と意見表明:説明会や公聴会、関係集会への参加、意見書の提出などで地域の懸念を明確に示すことが重要だ。
- 生活影響の記録:騒音、悪臭、水質変化など懸念される現象が発生した場合は日時や状況を記録し、行政への相談や将来の証拠として保管すること。
「庄川の最上流部であり、活断層が近く、別荘地(住宅)直上の急峻な場所に、全国から集められた産業廃棄物を26年間にわたり積み上げる最終処分場を建設してしまったら、私たちは処分場からの有害物質の流出、汚水、悪臭、ホコリ、山火事、土砂崩れなど、深刻な不安を抱えて生活することになってしまいます。」
行政手続きと今後の見通し
記事で示された通り、計画は岐阜県の条例等に基づく手続きに沿って進行しており、年度内に事業者から環境影響調査の準備書が提出される見込みとされている。準備書の提出後は、県による審査や住民説明の機会、意見公募などが行われるのが通例だが、具体的な日程や審査の運びは今後の県の公表を注視する必要がある。
| 項目 | 現状・予定 |
|---|---|
| 計画地 | 高山市荘川町六厩(標高約1,000m、庄川源流) |
| 提出者 | 富山県の民間事業者(平成30年11月提出) |
| 手続き | 岐阜県の条例等による手続きに沿って進行。年度内に準備書提出の見込み |
| 住民側の行事 | 9月26日総決起集会、10月6日現地視察ツアー(主催者発表) |
岐阜県内の住民や関係事業者にとって、この問題は地域資源の保全と生活の安全に直結する。今後、県の手続きや準備書の内容が公表されれば、具体的な環境影響の評価や事業者の対策案が明らかになる。住民は情報の入手と意見表明の機会を逃さないことが求められる。
(取材・文=山崎 大輔、プレスリリースジェーピー岐阜県担当)