県内の挑戦を一人で抱え込まない仕組みを
滋賀県内で地域づくりに取り組む個人を対象に、「仕掛け人」公募が始まった。公募は一般社団法人こくりしが(守山市)により実施され、滋賀県の委託事業「令和8年度 人材循環で拓く持続可能な地域創造事業」の一環として行われる。応募締め切りは2026年7月31日、選考結果は8月7日に通知される予定だ。
狙いは、地域で新たな事業やプロジェクトを立ち上げようとする主体が、企画から実行までの役割を一人で抱え込む“孤立”を解消することにある。主催側は、事務局による伴走支援と、地域内外からの応援団づくりを通じて、仕掛け人が実務を分担・補完できる体制を整えるとしている。
抱える課題と支援の中身
発表資料は、地域活動の現場における典型的な課題として、企画立案から資金調達、関係者調整、広報まで多岐にわたる役割を一人で担ってしまう点を挙げる。その結果、「人手不足」「相談相手の不在」「企画停止のリスク」が生じ、活動が長続きしないケースがあると指摘する。
公募に選ばれた仕掛け人には、以下の支援が提供される予定だ。
- 地域ごとに開催する「作戦会議」(8月以降、各地域2〜3回)への参加
- 事務局(こくりしが)による伴走支援と応援団形成のサポート
- 応援団と連携した作戦マップの作成支援
募集は滋賀県内で地域テーマや事業を持つ個人が対象で、募集人数は4名程度。参加費は無料で、専用エントリーフォームから申請を受け付ける。
スケジュール(予定)
| 項目 | 日付 |
|---|---|
| 応募締切 | 2026-07-31 |
| 選考結果通知 | 2026-08-07(予定) |
| 作戦会議(開始) | 2026年8月以降(各地2〜3回) |
| 仕掛け人サミット(予定) | 2027年2月 |
自治体・団体・個人にとっての意義
地域の多くのプロジェクトは、初期段階で核となる個人が情熱を注ぐことで始まる。一方で、実務の大部分をその個人が担うことが長期的な課題となりやすい。今回の公募は、そうした“個人依存”の構造を是正し、複数の支援メンバーでプロジェクトを持続させる仕組みをつくる点に特徴がある。
具体的な効果として想定されるのは次の通りだ。
- 資金調達や広報など専門性を持つ応援団メンバーの参画により、実行力が高まる
- 外部の視点や経験が加わることで、企画の精度や持続可能性が向上する
- 仕掛け人本人の負担軽減により、長期的な関与とリーダーシップが維持されやすくなる
主催者の狙いと期待
事務局を務める一般社団法人こくりしがは、これまで県委託事業の運営を通じて県内の地域プレイヤーへの伴走実績を持つ。代表理事は公募の背景を次のように説明している。
「やりたいが、できるかもに変わる」。本事業は、地域を豊かにする挑戦を応援することで、地域がより魅力的で持続可能な場所になるという、こくりしがが目指す未来にまっすぐつながるものです。
官民問わず、地域での実践経験がある団体や個人のネットワークを結び付けることが意図されている。最終的には、各地で生まれた事例を持ち寄る「仕掛け人サミット」(2027年2月予定)でノウハウを共有し、県内での学びの循環を作る計画だ。
応募を検討する際の実務ポイント
応募を考える個人は、以下を押さえておくと申請準備が進めやすい。
- 取り組みの現状と課題点を整理する(何を解決したいのか)
- 応援団に期待する役割を明確にする(資金、広報、人材など)
- 短期・中長期の成果目標と、地域との協働の見通しを用意する
申し込みは専用フォーム(公表URL)から行う。問い合わせは事務局のメールアドレス(info@cocre-shiga.com)で受け付けている。
滋賀県内の地域活動は多様であり、地域の事情に応じた支援のあり方が求められる。今回の公募が、個人の挑戦を孤立させない枠組みとなるかどうかは、応募後の伴走と応援団形成の実効性にかかっている。県内の地域プレイヤーにとって、外部の知見や人的資源をつなげる機会となる可能性があるため、関係者は期限内の申請を検討するとよいだろう。
申込URL:https://forms.gle/zUGmm1XzvHt1CPBh9
問い合わせ:info@cocre-shiga.com