概要と狙い
神奈川県は、県のベンチャー支援モデル「HATSU-SHIN KANAGAWA」に基づき、社会課題の解決を目指す起業家を対象としたプレゼンテストを実施する。これは、1月に横浜市内で実施予定の大規模イベント『Kanagawa Innovators Day(KID)』の一プログラムで、現在出場者の募集が始まった。
募集要件と選考の流れ
応募対象は原則として全国の起業家(創業者や共同経営者、起業前の応募も可)で、書類審査を通過した5名が本選に登壇する形式となる。応募にあたっては、神奈川県が掲げる社会課題の解決に資するビジネスプランを提案することが条件だ。
「神奈川県が取り組む社会課題の解決に資するビジネスプランを有すること。」
本選は審査員に黒岩知事らが参加する予定で、審査で選ばれた優秀プランには「神奈川県知事賞」が授与されることが今回新たに発表された。
受けられる支援と特典
本選に出場することにより、以下のような機会や支援が提供される。
- 審査を通じた「神奈川県知事賞」の授与(今回新設)
- 県のベンチャー支援拠点「SHINみなとみらい」の利用権付与(副賞)
- 大企業や自治体、投資家らとのマッチング機会
- プレスリリースやSNS等による広報機会、KID2027でのブース出展やVIPネットワーキング参加権
スケジュールと応募方法
応募は所定のウェブフォームから行い、締め切りは令和8年(2026年)9月28日(月)午後5時までとなっている。なお、本選は令和9年(2027年)1月21日に横浜市内で開催予定であり、本選に参加できることが出場の要件となる。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 応募対象 | 全国の起業家(起業前の者も可) |
| 締切 | 令和8年9月28日(月)17:00 |
| 本選日 | 令和9年1月21日(予定) 横浜市内 |
地域にもたらす効果と留意点
今回のコンテストは、単なるピッチ大会にとどまらず、県が有する支援資源と大企業・投資家のネットワークを結び付ける場になる点が特徴だ。賞金や即時の資金提供が明記されているわけではないが、支援拠点の利用権や大手企業との連携機会、広報支援は、事業の成長段階にあるスタートアップにとって実務的な価値が高い。
地域経済への波及という観点では、県内の技術や人材と、外部の資本や市場が結びつくことで、地場産業の新たな需要創出や雇用拡大につながる可能性がある。特に、行政が掲げる社会課題(環境、医療・福祉、地域活性化など)をテーマにした提案が対象となっているため、地域課題を直接的に解決するソリューションの実装に結びつくことが期待される。
参加を検討する起業家への実務的アドバイス
応募を考える起業家やチームには、次の点を確認しておくことを勧める。
- 応募書類で社会課題との関連性を明確に示すこと(どの課題をどう解決するか、影響の範囲や対象を具体化する)。
- 本選登壇が条件となるため、日程調整やプレゼン準備(審査員の構成を想定した訴求設計)を早めに進めること。
- 支援拠点や大企業との連携を念頭に、短中期の実行計画や必要なリソースを整理しておくこと。
問い合わせ先
詳細や応募フォームは神奈川県の起業支援サイトに掲載されている。問い合わせは県の産業振興担当窓口でも受け付けているため、出場を検討する団体は事前に問い合わせて要件を確認するとよい。
神奈川県は昨年度のKID開催で千人規模の参加を得ており、今回のコンテストは第2回となるKID2027の主要コンテンツの一つだ。地方発の実践的な起業支援を通じ、地域課題解決型のビジネス創出を図る狙いは明確である。起業家、投資家、自治体をつなぐ交点として今後の展開が注目される。