高校生ら約130人が参加、津で歯科衛生士体験会
29日、津市内の三重県立公衆衛生学院で歯科衛生士の仕事や学習内容を知るための体験会が開かれた。主催者発表によれば、高校生や保護者ら約130人が参加し、歯科衛生士という職種の具体的な業務や学校での学びを体験する機会となった。
実技と展示で職業理解を促進
会場では、公衆衛生学院の学生が参加者にブラッシング指導を行ったほか、歯の型取りや削った歯への詰め物の体験など、実際の業務に近い実技が行われた。参加した高校生たちは、教室での学びだけでなく、現場の感覚を確かめることで進路選択に役立てていた。
- 開催日:7月29日(主催者発表)
- 会場:三重県立公衆衛生学院(津市)
- 参加者:約130人(高校生・保護者等)
- 主な内容:ブラッシング指導、歯の型取り、詰め物の実習など
災害時対応の設備も展示
今年、三重県歯科医師会に導入された災害発生時に被災地で歯科診療を行う「歯科診療車(やまびこ号)」も会場に展示された。参加者は実際に診療用の椅子に座るなどして、被災地での診療を想定した設備や運用の説明を受けていた。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 実習例 | ブラッシング指導、歯の型取り、詰め物作業の体験 |
| 特別展示 | 災害対応用の歯科診療車「やまびこ号」 |
背景:歯科衛生士は人材不足が続く職種
歯科衛生士は、診療補助だけでなく予防処置や保健指導といった業務領域が広がっており、その重要性は増している。一方で、全国的に人材不足が課題となっていることから、現場側は若年層への職業理解の促進や、学校教育を通じた人材育成の強化を求めている。
イベントは「仕事への興味や関心を深めてもらう機会」にすることを目的に実施された。
今回の体験会は、学校側が地域の高校生や保護者に職業の実像を伝え、進路選択の幅を広げると同時に、地域の医療・福祉分野での人材確保につなげる狙いがある。実習を担当した学院の学生からは、現場で求められる基礎知識や技術、コミュニケーションの重要性についての説明があり、高校生は担当者の説明を熱心に聞いていた。
住民・進路希望者への影響と今後の課題
津市内での実施は、地域で働く歯科衛生士の増加に向けた取り組みとして重要だ。地域の高齢化が進む中で、口腔ケアや予防歯科の需要は高まっており、歯科衛生士の確保は歯科医療提供体制の維持につながる。
一方で、学ぶ側の負担や就業条件、働き方の選択肢などが進路決定に影響するため、以下の点が今後の課題として挙げられる。
- 高校段階からの職業理解促進と学校間連携の強化
- 地域の医療機関と教育機関による実習受け入れ体制の整備
- 就業後のキャリアパスや働き方(非常勤・常勤、復職支援)の情報提供
今回のような体験会は、進路を考える高校生にとって実務の一端を確認できる貴重な機会であり、参加者が将来の進路選択に役立てることが期待される。主催者側には、継続的な開催や地域の医療機関・高校との連携強化を通じて、長期的な人材確保につなげることが求められる。
〈橋本 奈々/プレスリリースジェーピー三重県担当〉