実践で学ぶデジタルものづくり、9月に新座柳瀬高で実施
埼玉県新座市の県立高校、埼玉県立新座柳瀬高等学校で、世界的なオンラインプラットフォーム『ROBLOX』を教材にした体験型の3Dゲーム制作講義が、2026年9月に予定されている。企画・運営はIT企業の木村情報技術株式会社。今回の取り組みは、文部科学省が推進する「DXハイスクール(高等学校DX加速化推進事業)」の実践的教育の一環として行われる。
講義の狙いと内容
講義は、同社が手掛ける若年層向け教育プログラムを活用し、生徒が3Dモデリングとプログラミング(Lua言語)を用いて自らゲームや仮想空間を制作する実習スタイルで構成される。講義は画面共有による導入の後、個々の生徒がPCで試行錯誤しながら制作を行うハンズオン型を重視している。
「自分のアイデアがその場で形になり、実際に動く楽しさを体感します。」
この一節は、講義で目指す学習成果を端的に表している。制作物は最終的に生徒同士で共有・発表し、講師からの講評を受けることでただ作るだけにとどまらない評価と改善のプロセスを学ぶ。
期待される効果と地域への影響
今回の取り組みは単なるプログラム体験にとどまらず、以下の点で地域や生徒に具体的な影響を与えると見られる。
- 論理的思考と問題解決能力の育成:企画→制作→検証→修正の工程を通じて、実務に近い経験が得られる。
- 進路選択への影響:ゲーム制作やメタバース関連の実体験が、IT系進路や専門学校、大学での学びへの関心を高める可能性がある。
- 地域のDX人材供給:高校段階での実践的教育が将来的に地域の企業や自治体が求めるデジタル人材の裾野を広げる。
運営と実施の実務情報
主催・実施に関する要点は次のとおり。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象 | 埼玉県立新座柳瀬高等学校の生徒 |
| 実施時期 | 2026年9月(予定) |
| 実施形態 | 現地講義(ハンズオン中心) |
| 使用機材・環境 | PC、Roblox Studio |
| 企画・講師 | 木村情報技術(担当講師:中村 新氏など) |
背景:DXハイスクール事業と現場の課題
文部科学省のDXハイスクール事業により、学校現場ではICT環境の整備が進んだ。ただし、ハード面の整備が進む一方で、「生徒の主体性や創造性を引き出す教材・授業設計」が課題として残っている。今回のように実践型のカリキュラムを導入する試みは、端末やネットワークがあるだけでは実現しにくい、実社会に近い学習体験を提供する点で意味がある。
現場の視点と留意点
今回のプログラムは、即戦力となるスキルというよりは「デジタルで考え、試作し、改善するプロセス」を身につけることに重きが置かれている。教育現場で導入する際には以下の点が留意されるべきだ。
- 機材・ソフトの事前整備:Roblox Studioは動作環境に依存するため、事前にPCの性能確認とソフトのインストールが必要。
- 教員の支援体制:外部講師だけで完結させず、校内で継続的に支援できる教員の育成や連携が重要。
- 安全性・利用規約の確認:オンラインプラットフォームの利用に伴うアカウント管理、利用規約、児童生徒の個人情報保護などの対策が必要。
今後の展開と期待
木村情報技術が運営する教育チャンネルや、Robloxを教材としたコンテンツは若年層へのリーチがあるため、今回の実施が成功すれば他校での横展開も考えられる。実施結果次第では、地域の高等学校での共通カリキュラム化や、企業との連携によるインターンや進路支援につながる可能性がある。
埼玉県内では今後、同様の実践的カリキュラムが増えるかどうかが注目される。今回の新座柳瀬高での講義が、生徒のキャリア意識や地域のデジタル人材育成にどのように寄与するかを見守りたい。
問い合わせ先(参考)
木村情報技術株式会社、埼玉県立新座柳瀬高等学校(実施に関する詳細は各機関へ)