救急医療の理解を深めるカードを作製
埼玉県は、急な病気やけがの際に活用する「埼玉県救急電話相談(#7119)」のさらなる周知を目的に、救急車やドクターヘリ、ドクターカー、救急救命士を写真と要点で紹介する「埼玉県救急カード」を作成した。小学生をはじめ県民の理解を深める狙いで、県内各地のイベント等で配布するという。
カードの中身と配布方法
カードは計4種類(救急車、ドクターヘリ、ドクターカー、救急救命士)。表面は写真と車体の大きさや重さ、役割などを分かりやすく示し、救急車カードには県内全26消防本部が協力して撮影した車両写真を掲載している。裏面には救急電話相談の案内と、スマートフォンからワンタップで通話できるPDFにアクセスするための二次元コードが付く。
「救急活動の円滑な運営のため、消防本部窓口での配布は行っておりません」
配布は10月下旬から順次実施し、配布枚数がなくなり次第終了する。配布場所は県内で行われる各種イベント等で、配布予定の一覧は県の公開資料で確認できるとしている。直接消防本部の窓口で受け取ることはできないため、入手を予定する場合は事前にイベント情報を確認する必要がある。
県民への実用的な利点
カードは子ども向けの教材的要素を持ちつつ、実際に救急サービスを利用する際の案内役も果たす。以下の点が住民にとっての利点だ。
- 救急の種類と役割が視覚で理解できるため、子どもの防災教育に使える。
- 裏面のQRコードで、スマートフォンから迅速に相談窓口へつながる仕組みを提供。
- 救急車を呼ぶべきか迷った際の判断材料として家族で共有できる。
どんな相談ができるか――利用方法と注意点
埼玉県救急電話相談は24時間365日対応で、急な病気やけがの際に対処方法や医療機関受診の必要性を電話で相談できる窓口である。基本の電話番号は#7119だが、都県境の地域でダイヤル回線・IP電話・光電話・携帯電話を利用する場合は市外局番の電話番号(048-824-4199)にかける必要があるとしている。また、スマートフォンからワンタップでかけられるPDFを用意している点は利用のしやすさを高める工夫だ。
さらに、いつでもチャット形式で相談できるAI救急相談も提供しており、時間帯や緊急度に応じて電話とチャットを使い分けられる。AI相談は簡易な症状の判定や受診時期の目安確認に向いているが、緊急を要する症状や危篤状態が疑われる場合はためらわず救急車を要請することが重要だ。
地域の現場との連携
カードの制作には県内の26消防本部に加え、ドクターヘリ基地病院である埼玉医科大学総合医療センター、ドクターヘリ運航会社、ドクターカー運行病院の協力が得られている。実物の車両写真を用いることで、現場の機器や体制に対する理解が深まることが期待される。地域の消防や医療機関が関わる周知策は、住民の適切な行動へつながる可能性が高い。
| カード種類 | 主な内容 |
|---|---|
| 救急車 | 県内26消防本部の車両写真、車体の特徴や役割 |
| ドクターヘリ | ヘリの写真、基地病院の紹介、用途 |
| ドクターカー | 車両写真、運行病院の役割 |
| 救急救命士 | 救命士の装備や業務内容の解説 |
住民への具体的な行動案内
カードは単なる配布物にとどまらない実用ツールとして活用できる。家庭や学校では次のように使うことを提案したい。
- 家族の救急連絡先と一緒に保管し、緊急時の行動手順を共有する。
- 学校や地域の防災学習で実物のカードを教材として採用する。
- イベントで入手できない場合は、県の公開ページでデータを確認する(PDFのワンタップ発信機能を活用)。
カードの現物はイベントでの配布が中心となるため、入手を希望する家庭は自治体や学校が参加する地域イベントの情報を確認することが必要だ。県は配布予定の一覧表を公開しており、配布の有無や日時は事前確認を推奨している。
詳細は埼玉県の案内ページで確認できる(埼玉県サイトにカード一覧と配布予定表を掲載)。問い合わせは県保健医療部 医療整備課 地域医療対策担当(直通電話およびメールが案内されている)。
救急サービスの適切な利用は個人の安全だけでなく救急資源の有効活用にもつながる。小さなカードが、緊急時の冷静な判断と迅速な連絡に寄与することを期待したい。