中古価格上昇と地域差が鮮明に
不動産調査会社・東京カンテイの推計を基にすると、名古屋市の中古マンション(70㎡換算)は、2020年に約2400万円だったのが、2026年には約2900万円台まで上昇している。こうした全体の上昇傾向の中で、マンション情報サイト「マンションレビュー」(ワンノブアカインド運営)が集計した資産性ランキングでは、名古屋市内の優位な物件群の所在地や建物特性が具体的に示された。
ランキングの特徴と覚王山の存在感
今回の分析対象は6362棟。そのうち名古屋市で偏差値の高い上位は63物件が掲載され、偏差値63以上の上位18物件の販売価格の中央値は約9256万円だった。大阪とは違い、名古屋では大規模タワーだけでなく、9〜10階程度の小規模マンションも上位に入り、特に高級住宅地として知られる東山線・覚王山駅周辺の物件が目立つ。具体例として「グランドメゾンザ覚王山ヒルズ」「パークホームズ覚王山山門町」などが挙げられている。
「資産性が高いマンションはどこか。」
評価指標とその意味
マンションレビュー側は複数の指標を用いて資産性を評価している。主な指標は「総合力」「駅距離」「駅力」「分譲会社」「販売価格(70㎡換算)」で、これらを組み合わせて偏差値化している。評価は物件概要や立地、築年数、権利形態などを踏まえたものだ。データは2026年6月1日付で、完売物件も中古として含めている点も特徴だ。
| 項目 | 数値/内容 |
|---|---|
| 分析対象棟数 | 6362棟 |
| 名古屋上位掲載物件 | 63物件 |
| 偏差値63以上上位18物件の中央値(販売価格) | 約9256万円(70㎡換算) |
| 市場全体の70㎡換算価格(2020→2026) | 約2400万円 → 約2900万円台 |
住民にとっての影響と留意点
この傾向は名古屋市内の住宅選びや資産運用に複数の示唆を与える。まず、地域差の拡大だ。駅周辺や伝統的な高級住宅地の一部では小規模物件でも資産性が高く評価されており、購入・保有する際の資産価値期待が相対的に高い。一方で、全市的に中古価格が上昇しているため、初めて住宅を購入しようとする世帯にとっては取得コストが上がる現実もある。
- 資産性の高い物件は、駅力や立地の特殊性が重要な要素であること。
- 名古屋ではタワーマンションに限らず、小規模高級物件の評価が高い点。
- 価格上昇は長期的な資産形成に寄与するが、取得負担の増加も伴う点。
購入を検討する住民は、ランキングの数値だけでなく、自身のライフプランや資金計画、将来の売却・賃貸の見通しも併せて判断する必要がある。とくに70㎡換算の平均坪単価を用いた評価は指標の一つにすぎず、実際の取引では間取りや管理状況、築年数、権利関係など細部が価格に影響する。
市場動向の背景と今後の見通し
名古屋の中古マンション価格が上昇している背景には、首都圏や大阪ほどの伸び幅ではないものの、人口や経済の安定性、地域ごとの人気や再開発などが影響していると見られる。ランキングの公開は投資的な関心を高める一方で、地域の住宅需給や生活環境にも変化をもたらす可能性がある。
最後に、今回のランキングはワンノブアカインド運営のマンションレビューのデータを基にしており、集計日付は2026年6月1日付である点を確認しておきたい。具体的な物件選びや売却を考える場合は、最新の取引事例や現地の管理状況、専門家の意見を含めて総合的に判断することが重要だ。