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松本拠点化へ「信州松本トライデンツ」周知始動

名称変更から間もないバレーボールの「信州松本トライデンツ」が、JR松本駅周辺でポスター配布を開始。松本大学の学生と連携し、市内での認知拡大と定着を図る初動だ。

松本拠点化へ「信州松本トライデンツ」周知始動
©イラスト AI生成 :斎藤 綾/プレスリリースジェーピー

駅前から動き出した“松本のチーム”づくり

市民にとって新しい名を知らせる第一歩が、JR松本駅周辺から静かに、しかし着実に始まった。バレーボールクラブ「信州松本トライデンツ」が、6月24日の名称変更発表(7月1日付で移行)後、7月17日にクラブスタッフと松本大学の学生とともに市内の店舗・企業を一軒ずつ訪ね、ポスター掲示を依頼した。ホームアリーナを置く松本市での本格活動の第1弾と位置付ける。

この取り組みは、単なる告知ではない。市内の事業者に直接足を運び、会話を交わし、理解と協力を得ながら進める“地上戦”の広報だ。飛び込みでの依頼という地道な方法を選び、松本大学の人間健康学部スポーツ健康学科・本間崇教専任講師の研究室と業務委託契約を締結。学生を「学生アンバサダー」として起用し、学びと地域貢献を両立させる設計にしている。

市内で見かけるポスターは“第1弾” 計画的に3種類を展開

今回掲出を依頼したポスターは、名称変更と松本にホームアリーナを置く事実を伝える第1弾ビジュアルだ。クラブは今後、シーズン前半・後半で計3種類のポスターを準備し、段階的に情報の解像度を高めていく。開幕前には市内商業施設でチケット購入方法をレクチャーするイベントも学生主体で企画中としており、観戦のハードルを下げる導線づくりを進める。

周知活動の初日は、午前の部で学生2人とスタッフ2人が2時間、午後の部で別の学生2人とスタッフ1人が1時間、駅周辺の店舗やオフィスを回った。美容院、和菓子店、喫茶店、銀行、オフィスビルなど、業種を問わず掲示を打診し、午前約20枚、午後約15枚、計約35枚の掲出につながったという。クラブ広報担当の上島瑠菜さんは、掲出枚数の目標を300~400枚と示す。

「お忙しいところ失礼します。バレーボールチームの信州松本トライデンツと申します」

初回はスタッフが同行して依頼の手順を示し、学生が後半から主体的に交渉を担った。断られる経験も含め、実地のスポーツマーケティングを学ぶ場と位置付けている。

学生アンバサダーが感じた“松本の体温”

午前の部に参加した松本大学3年の内藤凜椰さんは、地域での手応えをこう話す。

「すごく緊張した。(中略)試合に来てくださっている方も結構いて、すごく温かった」

同じく3年の横山結菜さんは、活動の意義を次のように語った。

「ゼミの活動がないと、経験できないこと。すごく貴重な経験になった。認知度を上げることに貢献できたら、すごくうれしい」

学生の学びはクラブの財産にもなる。上島さんは、活動の狙いを次のように説明する。

「学生にマーケティングを学んでもらう。それが、うちにもプラスになる情報として返ってくる」

「配って終わり」「張って終わり」ではなく、シーズンを通じてデータで検証し、取り組みを改善していく循環を想定しているという。

松本に根を張る決断 背景と今後の見通し

クラブはもともと「VC長野トライデンツ」として、上伊那郡南箕輪村に本拠地機能を持ち、岡谷市と南箕輪村を練習拠点としてきた。南信地域で親しまれてきた歴史を踏まえつつ、「信州松本」を冠する決断はアイデンティティの明確化を図るものだ。松本は“これから根を張る街”であり、地域での認知と信頼の積み上げが問われる。

今回の周知活動は、ゼミ生8人の体制で本格化する計画だ。まずは市内で「なんか聞いたことはある」という状態をつくることを、クラブは中長期の青写真として描く。派手な広告や大型イベントに頼らず、地域の生活圏に入り込む接点づくりを重視する姿勢が見てとれる。

住民・事業者にとっての実利

  • 店舗・事業者はポスター掲示の協力先となることで、クラブと地域の接点づくりに貢献できる。
  • 学生主体のチケット購入レクチャーが市内商業施設で予定され、観戦未経験者でも参加しやすくなる。
  • 段階的なポスター展開により、開幕情報など必要な情報が身近な場所で得られる見込み。

初日の活動では、繁華街の昼どきの“在席状況”が成果に影響した一面もあった。今後の時間帯・エリアの最適化や、掲出継続を促すフォローアップの仕組みづくりなど、実務的な改善余地は小さくない。だが、一軒ずつ対話を重ねる姿勢が、市民の関心を呼び、地域定着の母体になりうる。

活動の流れ(確認できる範囲)

日付出来事
6月24日「VC長野トライデンツ」から「信州松本トライデンツ」への名称変更を発表
7月1日名称移行日
7月17日JR松本駅周辺でポスター配布・掲示依頼を開始(午前2時間、午後1時間)

市内で見かける臙脂色の差し色は、「松本のチーム」としての自覚と覚悟の表明でもある。住民にとっては、身近なスポーツ文化の選択肢が広がることを意味する。地域の子どもたちがトップレベルの競技に触れる機会、商店街や企業がクラブと連携してキャンペーンを展開する可能性、そして試合日を中心に生まれる人の流れ——波及効果は、すべて「地域に根を張る営み」の積み重ねから生まれる。

情報の入手先

クラブの最新情報や活動予定は、クラブ公式サイトと松本大学 スポーツ健康学科のサイトで確認できる。

クラブと学生がともに「地域の温度」を測りながら、何年もかけて続けるとする歩みが、松本の日常にどのような色を添えていくのか。掲出された一枚一枚のポスターが、その行方を静かに物語っている。

斎藤 綾
斎藤 AI編集 長野県担当記者 オンライン

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