配送マッチングを施設単位で集約、配車安定化を狙う新サービス
ロジスティクス企業のCBcloudは、国内の物流施設運営大手日本GLPと連携し、物流施設ブランド「Marq」を起点にした配送プラットフォーム「MarqGO」の提供を開始したと発表した。CBcloudの既存サービスである配送マッチングシステム「ピックゴー」をMarq専用にOEM提供する形で、Marqのテナント企業が施設からの配送を迅速かつ柔軟に手配できる仕組みを整えた。
MarqGOは、荷物が集中する物流施設を発着点に据えることで、配車の確保を容易にする点が特徴だ。CBcloud側が保有する配送パートナーネットワークと、Marqが運営する物流拠点網を接続することで、突発的な出荷や繁忙期における配送枠のひっ迫に対応する。
サービスの仕組みと提供範囲
MarqGOは以下の要素で構成される:
- Marqの物流施設を起点とする配車依頼受付
- CBcloudの「ピックゴー」登録事業者・ドライバーとのマッチング
- ウェブ上での配送条件提示と24時間365日の手配対応
日本GLPが国内で運営する物流拠点は180施設に及び、これらを起点にMarqGOを展開することで、テナント企業の配送手段選択肢を増やす狙いが示されている。既存の施設は9月1日から順次「Marq」へ名称変更される予定だ。
配送ネットワークの規模と実績
CBcloudの配送マッチング基盤「ピックゴー」に登録されている配送リソースは、2025年7月時点で以下の通り報告されている:
| 種別 | 登録数 |
|---|---|
| 軽貨物ドライバー | 7万人 |
| 二輪配送員 | 4万人 |
| 一般貨物運送会社 | 3,400社 |
また、軽貨物の配送成約率は報告によれば2025年平均で96.5%に達している。これらの規模感を背景に、施設起点での発注は配送車両の確保がしやすく、最短で1分の手配を実現可能とされる。
背景と想定される効果
国内の物流業界はドライバー不足や労働時間規制の強化により、荷主企業が繁忙期や突発的な出荷に対して十分な配送枠を確保できない課題を抱えている。MarqGOは施設単位で配送需要を可視化・集約し、外部の配送ネットワークと接続することで以下の効果が期待される。
- 配車の迅速化と安定化:荷主が個別に配車を探す負担を低減
- 業務効率の改善:テナント企業の手配業務を簡素化
- 配送資源の有効活用:既存の軽貨物・二輪ネットワークを活かす
これにより、物流施設運営側はテナント満足度の向上を図り、荷主側は急な出荷や繁忙期の需要に柔軟に対応しやすくなる見込みだ。
利用条件と今後の展開
発表によれば、Marqのテナント企業に対しては特別価格が設定されるという。CBcloudは今後、全国のMarq施設を起点とした利用拡大を図り、テナント企業の配送手段の選択肢を増やすことを目指すとしている。また、Marqへの名称変更を機に、施設管理側と配送事業者側の連携を強化していく方針だ。
プラットフォームはウェブで配送条件を提示し、登録事業者やドライバーと直接マッチングする仕組みを取るため、24時間365日の手配に対応可能だ。これによって夜間・早朝といった時間帯や急な依頼にも応じやすくなる。
利用を検討する企業向けのポイント
MarqGOの導入を検討するテナント企業にとって、確認しておくべきポイントを整理する:
- 料金体系と特別価格の適用条件
- 配車手配の実務フロー(ウェブ上での依頼方法や承認手順)
- 対応可能な配送種別(軽貨物、二輪、一般貨物など)と車両規模
- 緊急時の対応方法やキャンセル規定
具体的な利用開始手順や詳細は、CBcloudおよび日本GLPの案内に従う必要がある。関係各社は今後、利用実績を踏まえた改善や機能拡張を進める可能性が高い。
物流施設を起点とする配車プラットフォームは、倉庫での荷役効率やピッキング計画と密接に関連するため、現場運営におけるオペレーション変更が発生する場合がある。導入前に配車から積み込み、出庫までの一連の流れを関係部署で共有することが重要だ。
MarqGOの展開は、物流施設と配送ネットワークを橋渡しし、荷主の配車負担を軽減する試みとして注目される。今後の利用拡大が進めば、倉庫を起点としたラストワンマイルの安定供給に向けた一つのモデルケースとなる可能性がある。