LINEアプリを用い、現場報告と集計を直結
株式会社アイ・ストリームは2026年7月、建設現場の現場管理業務をLINE上で完結させるクラウドサービス「AIS Crew(アイスクルー)」の本格運用を開始した。現場責任者による日報提出や安全活動の記録、有価物の報告に加え、現場別のコスト管理や給与計算の前段階となる稼働集計までを一つの仕組みで扱う点が特徴だ。
従来、現場での報告はLINEのメッセージや自由記述のメールに頼るケースが多く、形式の不統一や事務処理の負担増が課題となっていた。AIS Crewはこうした運用実態に対応し、報告を構造化してデータベース化することで、事務処理の工数削減と法令対応の精度向上を図る。
主な機能と現場での実務への影響
- 日報入力をLINEの操作だけで完了:現場責任者は追加のアプリ導入や操作研修なしで、出勤・退勤・延長の登録などを行える。
- 安全管理を標準化:危険予知(KY)活動では、危険箇所と対策を必ず対で記録することで、安全記録の品質を確保する。
- 有価物報告の選択式入力:廃棄物関連の法令に基づく金属類などの報告を選択項目化し、記載漏れや表記のばらつきを抑制する。
- 管理者向けダッシュボード:PCやLINEから全現場の稼働状況を一覧でき、個々の現場の参加者や危険箇所を即時に確認できる。
- 稼働データの自動集計とCSV出力:複数現場を兼務する作業員の稼働実績を週次・月次で自動集計し、既存の給与計算フローと連携可能なCSVで出力できる。
こうした機能により、現場と事務所の双方で発生していた無駄な手作業を削減し、データを経営判断や給与処理に直結させる運用が可能となる。
企業側が想定する効果と導入手続き
アイ・ストリームは、導入による主な効果として現場報告時間の短縮、事務側の集計工数削減、法令対応の確実性向上、給与計算の迅速化を挙げている。稼働実績は時給・日給・月給などの雇用形態に応じた算出ができ、皆勤手当などの加算や締め日の設定も管理者側で調整可能だ。集計済みデータはCSVで出力できるため、既存の給与ソフトや会計フローに組み込むことができる。
| 対応項目 | 概要 |
|---|---|
| 日報入力 | LINEでの開始・終了・延長の3操作で完了 |
| 安全記録 | 危険箇所と対策を対で記録 |
| 有価物報告 | 選択肢で11品目等を選択可能 |
| 管理画面 | PC/LINEから全現場の稼働状況をリアルタイム把握 |
| 出力 | CSV形式で稼働・集計データを出力 |
背景—解体工事など現場特有の運用課題
解体工事現場では、日々の作業記録や参加人数に加え、廃棄物処理に関する報告義務がある。特に金属類などの有価物は法令に基づく報告が求められ、記載漏れや表記揺れが生じやすい。加えて、現場の管理者が複数現場を兼務する場合には稼働集計が複雑化し、給与計算に時間を要する事業者が多い。こうした事情が、報告の簡便化と集計の自動化を求める背景となっている。
実務面の留意点と今後の展望
LINEをインターフェースに採用することで現場での導入障壁は低いが、運用開始後は以下の点に注意が必要だ。
- 現場の運用ルールを統一し、入力の習慣を定着させること
- 管理者がダッシュボードの監視・修正を適切に行う体制を整えること
- CSV出力後の給与計算フローとの連携テストを事前に実施すること
導入が進めば、現場データの蓄積を活用した予防保全や工程管理の高度化、さらには労働時間の可視化による生産性向上とコンプライアンス強化につながる可能性がある。
サービス詳細と問合せ先
サービスの詳細は同社の公式ページで案内されている。導入やデモの相談は以下の連絡先を通じて受け付けている。
- サービスURL:https://www.aistream.co.jp/ais-crew/
- 問合せ先(AIシステムサービス事業部):MAIL: aisshuttle@aistream.co.jp
- 電話:050-1724-1371
アイ・ストリームは本サービスの提供を通じて、建設現場の現場作業負担軽減と事務処理効率化、法令遵守の両立を目指すとしている。