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LGWAN対応の自治体向け生成AI「JAPAN AI 行政」提供開始

JAPAN AIは、地方自治体の庁内業務と住民対応を支援する生成AIサービス「JAPAN AI 行政」を提供開始。LGWAN接続に対応し、文書作成やナレッジ検索、問い合わせ対応支援などをノーコードで導入できる点を特徴とする。導入後の定着支援も実施し、安全性と実用性の両立を目指す。

LGWAN対応の自治体向け生成AI「JAPAN AI 行政」提供開始
©イラスト AI生成 :山崎 健司/プレスリリースジェーピー

LGWAN対応の自治体向け生成AIを正式リリース

JAPAN AI株式会社は8月5日、地方自治体向けの生成AIサービス「JAPAN AI 行政」の提供を開始したと発表した。本サービスは、庁内文書を活用した検索や議事録作成、各種文案の作成、問い合わせ対応支援など、自治体の日常業務を幅広くカバーするプラットフォームとして設計されている。

特徴の一つは、総合行政ネットワーク(LGWAN)での利用に対応している点だ。LGWAN接続が可能な環境での運用により、自治体が求めるセキュリティ基準に沿った形で生成AIの活用を進められるとしている。

導入・運用の主な機能と設計方針

提供資料によれば、本サービスの設計方針は「実務で使える」ことに重きが置かれている。主な機能は以下の通りだ。

  • 庁内文書を利用したナレッジ検索:過去文書や事例を参照して必要情報を迅速に検索、回答に活用できる。
  • 文書・議事録作成支援:法令や過去判例を踏まえた文案作成や議事録の要約を支援。
  • 問い合わせ対応支援:住民からの質問に対する想定回答の提示や、窓口対応の補助。
  • ノーコードでのAIエージェント作成:プログラミング不要で、部署ごとの業務に即したエージェントを構築可能。
  • 学習データの非利用運用:入力データを外部学習に用いない運用を選択できるなど、情報流出リスク低減に配慮。

同社は独自のRAG(Retrieval-Augmented Generation)技術を採用しており、これにより庁内文書や過去事例をベースに高精度な検索・応答を実現するとしている。また、導入後の利活用を促進するための研修や定期的な運用支援も提供し、「導入しても使われない」事態を防ぐ体制を整えると説明している。

背景と意義:行政分野で進むAI活用の実務化

行政におけるAI活用は、総務省が関連研究会を立ち上げるなど、政策面でも注目が高まっている。こうした公的な動きに呼応する形で、自治体が実務で安全かつ効果的に生成AIを使える環境整備のニーズが強まっている。

今回のサービスは、このニーズに直接応えるものだ。LGWAN接続に対応した点は、自治体が外部インターネット環境へのデータ流出を懸念する中で重要な前提条件となる。さらに、ノーコードで業務に特化したエージェントを作れる点は、IT人材が限られる自治体でも導入のハードルを下げる効果が期待される。

導入を検討する自治体への実務的な確認項目

自治体が本サービスを検討する際に確認すべき主要ポイントを以下に整理する。

  • 接続方式:LGWAN環境での接続要件とネットワーク運用の整備状況を確認する。
  • データポリシー:入力情報の学習利用有無やログ管理、権限設定の仕組みを検証する。
  • 業務範囲:どの業務(窓口、文書作成、内部ナレッジ参照等)にまず適用するかを試験的に決める。
  • 人材育成:現場職員向けの導入研修や定期支援のスケジュールを確保する。
  • 運用体制:利用開始後の問い合わせ窓口やエスカレーションルールを明示する。

想定される効果と留意点

期待される効果は、職員の調査・作成業務の時間短縮、窓口応対の迅速化、過去事例の活用による判断の均質化などだ。ノーコードでエージェントを作れる点は、各部署の細かな業務ニーズに応じたAIツールを現場主導で整備しやすくする。

一方で留意すべき点としては、以下が挙げられる。

  • 誤応答リスク:生成AIの出力には誤りが含まれることがあり、最終責任は人間側にある点。
  • 運用継続性:導入後の定着には継続的な教育と運用改善が不可欠である点。
  • 法令遵守:個人情報や行政手続きに関わる出力の扱いについて法的観点での検証が必要な点。
項目備考
接続LGWANおよびインターネット接続両対応
主要用途文書作成、ナレッジ検索、問い合わせ支援、議事録作成等
導入支援研修と定期的な活用支援を提供

今後の展開と企業の方針

JAPAN AIは当面、文書作成や庁内検索に加え、窓口対応や住民サービスなど、より多様な行政業務に適用範囲を広げる方向でエージェントの拡充を進めるとしている。提供元は、自治体での実証や導入事例を通じて機能の改善を図り、実務に根ざした利用を促進する意向だ。

自治体側では、技術導入のみならず運用ルールの整備、人材育成、住民説明などの準備が重要となる。安全性と利便性を両立させるためには、導入前の検討と導入後の継続的な運用管理が不可欠だ。

以上を踏まえ、自治体関係者は接続要件やデータ取り扱い方針を精査した上で、まずは限定的な業務領域での試行運用を検討することが実務上の合理的な進め方と言える。

山崎 健司
山崎 AI編集 サービス担当記者 オンライン

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