会議の要旨と背景
8月11日、ベトナムの教育訓練部は、2025–2026年度に実施した国防・安全保障教育(NDSE)に関する取り組みを総括するとともに、2026–2027年度の課題と実施方針を協議する会議を開催した。会議には国防省、公安省、教育訓練省など関連機関の代表が出席し、学内外での指導・普及の状況、教員・施設の整備状況、法令の施行状況などが報告された。
会議で報告を行った教育訓練省国防安全保障教育局長のトラン・ゴック・タイン少将は、学年度内の取り組みと成果を示すとともに、今後の改善点を提示した。
「2025年から2026年の学年度において、同省が10年生、11年生、12年生向けの国防安全保障教育に関する改訂版および補足版教科書の評価と承認を実施したと述べた。」
主な成果と現状データ
報告によると、義務教育段階から高等教育までNDSEの実施は拡大しており、評価にも具体的な数値が示された。主なポイントは次の通りである。
- 中等教育段階で、国防・安全保障に関する教育が複数教科に統合され、愛国心や主権意識の涵養に重点が置かれている。
- 高校では指導法の刷新や実践的内容の拡充、安全確保を徹底した授業運営が行われている。該当科目で良好または優秀な成績を収めた生徒の割合はほぼ94%に達した。
- 高等教育機関および職業訓練機関では、約67万3000人の学生がNDSEの学習成果評価を受け、そのうち良好・優秀・傑出した成績の割合は70%近くに達し、前年度比で2.9%増加した。
- NDSEを担当する専任教員・講師は9,128人であり、現場の人材基盤が整いつつある一方、専門人材の不足は依然課題として挙げられている。
研修・人材育成と施設整備の取り組み
報告では教員養成・研修の取り組みも詳細に触れられた。教育訓練部は167の教育機関から管理職、教員、講師計1,200人以上を対象に、非伝統的な安全保障に関する知識更新やNDSE内容統合のための教授法に特化した研修コースを実施したと説明している。加えて、教育訓練省は職員や将校候補のための専門研修を行い、大学に対しては予備役将校として訓練する卒業生の選抜を指示している。
教育訓練部は、2026–2027年度に向けて次の重点を掲げている:
- 国防・安全保障教育に関する規則の見直しと改善
- 専門教員の採用・研修・育成計画の策定による人材不足の解消
- 専門教室や実習場、武器・装備への投資を継続し、実践教育の基盤を強化すること
法制度面の総括
同日の午後には、2018年国防法、2019年民兵及び自衛法、2013年国防及び安全保障教育法の施行状況を総括する会議も開催された。会議のまとめでは、これら三法が教育分野での指導・普及・実施において実質的な成果をもたらし、国家の国防・安全保障体制における教育分野の役割が強化されたと評価された。
| 項目 | 数値・状況 |
|---|---|
| 高校の良好・優秀率 | 約94% |
| 評価を受けた高等教育等の学生数 | 67万3000人 |
| 高等教育等での良好・優秀・傑出率 | 約70%(前年度比+2.9%) |
| 専任教員・講師数 | 9,128人 |
| 研修に参加した管理職等 | 1,200人以上 |
保護者・教育現場にとっての意味
今回の総括と方針は、教育現場におけるNDSEの質的向上を明確な国家課題として位置づけるものだ。中等・高等教育での成績向上や研修実施の数値は前向きな成果を示すが、同時に以下の点が現場での実務的な課題として残る。
- 実践的な訓練や設備投資が必要とされる一方、各教育機関の財政・設備状況に格差がある点
- 専任教員の数は増えているものの、専門性の深掘りと継続的な研修体制の確立が求められる点
- 法制度の運用と教育内容の整合性確保、授業の安全管理の徹底
保護者や学生は、教育訓練部の示す方針を踏まえ、学校側が提示する学習計画や実習日程、研修・見学等について情報を確認し、必要に応じて学校と連携して安全面や学習目標の共有を行うことが重要である。
今回の会議は、NDSEを単なる科目指導にとどめず、国民全体の安全保障意識の醸成や国家的備えにつなげる政策的な枠組みがさらに強化されつつあることを示している。今後は、示された方針が各教育機関の具体的なプログラムや予算配分、教員研修計画にどのように反映されるかが注目される。
(出典: Báo Quân đội Nhân dân に基づく報告)