カインホア省が公立学校再編案を提出
ベトナム中部のカインホア省で、2026〜2027学年度の実施を想定した公立教育機関の再編計画が省人民委員会へ提出された。計画では、県内の計728校を対象に、合計248校(約34.1%)の学校を閉鎖・統合するとしており、幼稚園や小学校、中学校、職業訓練校などに幅広く影響が及ぶ見込みだ。報告書の公表を受け、保護者や学校職員から不安の声が上がっている。
具体的な内訳は、教育訓練局の報告に基づき次の通りである。
| 区分 | 削減・閉鎖予定 |
|---|---|
| 幼稚園 | 88校 |
| 小学校 | 125校 |
| 中学校 | 50校 |
| 生涯学習センター等 | 3校 |
| 職業訓練校 | 2校 |
| 新設(小中学校) | 20校 |
この方針は行政運営の効率化を目的としているが、影響を受ける関係者は多岐にわたる。保護者は通学環境や学習機会の維持を懸念し、学校側では管理部門や事務職員の今後の雇用や福利厚生について不安が強まっている。
「教育界には明確なロードマップを示し、保護者を安心させ、生徒の学習や学校活動に影響が出ないよう、十分な情報を提供してくれることを願っています。」
保護者のこの訴えは、地域の小学校に通う子どもの保護者の言葉として伝えられている。通学継続の可否、通学距離の増加や学習環境の変化など、当事者が直面する具体的な問題が懸念されている。
教育訓練局長は、今回の統合は行政組織の再編を主目的とし、業務効率の改善と無駄な事務手続きの削減を目指すもので、児童の教育権を損なうものではないと説明しています。
一方で、教育現場の人員計画は複雑な課題を抱える。報告書は、統合に伴い余剰となる管理職や事務職員に対して、異動、教職への再配置、退職手当の支給など複数の選択肢を提示している。また、教員の配置は生徒数や学級あたりの教員比率、既存の配置基準に基づいて決定されると明記されている。
保護者と教職員が求めるもの
保護者側の最大の懸念は、学習の継続性と子どもたちの安心感だ。学校が統合されることで新たな通学時間が発生する場合、送り迎えの負担や安全確保の問題が出てくる。教育活動やクラブ活動、特別支援の継続性がどう担保されるのかを知りたいという切実な声がある。
学校現場からは、非教員職の待遇や異動先、給与・手当の扱い、そして管理職のポストの取り扱いに関する不安が強い。報告書には、欠員のある公的部署への配置転換や専門能力開発による職務転換を優先的に進める方針が示されているが、当事者が納得する手続きと説明が不可欠だ。
- 通学距離・通学手段の変化に伴う保護者の負担
- 余剰となる職員の配置と福利厚生の取り扱い
- 統合後の教育の質と教員配置基準の運用
報告書では、統合後も可能な限り既存の校舎を学校として維持し、生徒や教員の移転を最小限に抑える方針を示している。余剰となった施設は別用途へ転用する予定で、再編手続きは8月15日までに完了する見込みとされている。
今後の手続きと注目点
今回の提出は省レベルでの審議・承認を求める段階の報告であり、最終決定にはさらに地域レベルの調整や具体的な人事手続きが必要になる。保護者や教職員が納得するためには、以下の点が重要である。
- 具体的な異動・配置計画の提示と個別説明会の実施
- 通学負担軽減のための交通支援やスクールバスなど代替措置の検討
- 教職員の技能開発や再配置に伴う待遇・手当の明確化
教育訓練局は、余剰となる人員に対しては規定に基づく支援を行い、選択肢としてコミューン(行政区)レベルの教育担当職への異動や教職への再配置、退職手当の支給などを挙げている。教員を学級に十分配置することで指導体制を強化し、教育の質を維持向上させることが目標だという。
保護者と教職員双方が不安を抱えるなか、再編が実際に教育現場にもたらす影響は、今後の具体的な実施手続きを通じて明らかになる。関係当局は、透明性のある情報提供と当事者の意見を反映するための対話を進める必要がある。
教育現場の混乱を避け、子どもたちの学びの機会を守るために、今後の手続きとその説明方法に保護者・教職員の目が注がれている。