地域産トマトを前面に、期間限定メニューで消費喚起
ハンバーガーチェーンの株式会社モスフードサービスは、2026年8月21日(金)〜8月31日(月)の11日間、広島県内のモスバーガー29店舗で、庄原市高野町産のトマト「高野王様トマト」を使用した期間限定フェア『広島県産トマトフェスタ』を開催する。期間中は、県内契約農家である「高野町野菜組合とまと部会」が生産するトマトを生のまま商品に用いる。商品は数量限定で、トマトが無くなり次第終了となる。
主に販売される地域限定商品は次の2品で、いずれも価格は920円。いずれも国産牛100%のパティを用いた「とびきり」シリーズに、高野町産のスライス生トマトを2枚重ねで挟む仕様だ。
- とびきり 大盛りトマト モス野菜チーズバーガー(920円)— レタス、スライスオニオン、スライスチーズ、ハーフマヨネーズタイプとオーロラソースで味付け。
- とびきり 大盛りトマト チリバーガー(920円)— スライスオニオン、和風BBQソースとホットチリソースでピリ辛に仕上げる。ソースのトマト原料は県産ではない。
高野王様トマトの特徴と生産地の事情
高野町は庄原市の最北端に位置し、標高の高い農地で生産されるトマトが今回の対象だ。モスフードサービスの説明によれば、昼夜の寒暖差が大きい環境で育つことから旨みが引き出され、品種の特性に合わせて赤く熟してから収穫するため、酸味と甘みのバランスが良く旨み成分が多いという。
今回の企画は、モスが地元の契約農家と連携して地域産野菜を商品に取り入れる取り組みの一環で、こうした地元食材を使うフェアは2013年に始まり、広島県での実施は今回が9回目となる。チェーンと生産者の関係は継続的な販路確保につながる一方、期間限定の販促は短期的な需要増を生むため、農家側には収穫・出荷の調整負担が伴う。
消費者への影響と利用時の注意点
消費者はフェア期間中に地元産の完熟生トマトを手軽に味わえるが、販売は高野町産トマトの在庫が切れ次第、別の契約農家のトマトに切り替えられる。高野町産がなくなれば、同種のメニュー販売自体は続いても、代替産地のトマトが使われる点に留意が必要だ。また、商品や取り扱い店舗は一部で販売しない場合があるとされている。
購入を考える場合の実用情報は以下の通りだ。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 販売期間 | 2026年8月21日〜8月31日(11日間) |
| 対象店舗 | 広島県内のモスバーガー29店舗(MOSDOイオンモール広島府中店を除く全店) |
| 限定商品 | とびきり 大盛りトマト モス野菜チーズバーガー/とびきり 大盛りトマト チリバーガー(各920円) |
| 備考 | 高野町産トマトが無くなり次第、県外の契約農家のトマトへ切替・終了 |
地域経済への効果と課題
短期の販促イベントは、消費者の来店を促すだけでなく、地域農産物の認知拡大に寄与する可能性がある。高野町のような生産地では、チェーン店との連携によりまとまった出荷先を確保できることがメリットだ。また、地元のブランド化や観光振興につながる副次効果も期待される。
一方で課題もある。期間が短く供給が限定的なため、農家側は収穫時期と量の調整を迫られる。さらに、チェーン側が在庫不足時に県外のトマトを使用する運用は、消費者の期待する「地元産」という価値と乖離する可能性がある。地元団体とチェーンが継続的に連携し、需給の平準化や販売時期の調整を図ることが重要だ。
「完熟の状態で収穫し出荷しているため、酸味と甘みのバランスが良く、旨み成分が多いことが特徴です。」
モスフードサービスは企業理念として「おいしさ、安全、健康」を挙げ、地域食材を活用した商品展開を続けるとしている。今回のフェアはその一環であり、消費者への訴求力と生産者の販路確保という双方の課題解決を狙った施策と言える。
県内の消費者にとっては、短期間ながら地元産のトマトを使ったメニューを手軽に試せる機会だ。高野町産のトマトを目当てに足を運ぶ際は、在庫状況や取り扱い店舗を事前に確認することを勧める。
(石井 裕子、プレスリリースジェーピー広島県担当)