徳島県のDMAT追加派遣、現地での短期集中支援に回る
7月28日に熊本で発生した震度7の地震を受け、徳島県は8月1日、新たに災害派遣医療チーム(DMAT)を3チーム現地に派遣した。派遣元は徳島市民病院、徳島県鳴門病院、阿南医療センターで、うち徳島市民病院では出発式が行われ、医師や看護師など計5人が同日、現地へ向かった。
「大災害で被災地は猛暑もあり大変な状況だと伺っている。 我々に出来る医療支援をしっかり努めてまいりたい」
出発式での激励を経て派遣された各チームは、移動日を除いて4日間程度をめどに被災地で活動する予定だ。活動場所は現地のニーズに応じて設定され、避難所での診療や健康相談、応急処置、重症者のトリアージ(優先度判定)などを中心に行う見込みである。
今回の追加派遣を含め、徳島県からはDMAT関連で計14チームが熊本へ派遣されているほか、避難所支援に当たる県職員や、交通支援を行う県警の部隊も派遣されている。県は医療・行政・警察が連携して被災地の課題に対応する方針を示している。
地域医療への影響と県内の備え
徳島県内の医療機関が災害派遣に人員を割くことは、平時の医療体制に一定の影響を及ぼす可能性がある。特に地方の基幹病院がスタッフを派遣する場合、外来や手術、一時的な病床運用に調整が必要となる場面が想定されるため、県内の患者や介護施設、在宅医療を利用する住民は一部サービスの遅延や診療時間の変更に注意する必要がある。
一方で、DMAT派遣は被災地での初期医療を迅速に展開するための重要な措置であり、県による継続的な支援体制の一環でもある。徳島県内の医療機関は平時から災害時医療の訓練や連携訓練を行っており、今回の派遣もそうした訓練の成果を現場で活かす形となる。
住民に伝えたい実用的な情報
- 県外の被災地へ医療派遣が行われる期間、徳島県内の外来・救急の受診体制に変更が生じる場合がある。通院予定のある人は事前に受診先へ確認すること。
- 猛暑が続く中で避難所生活を余儀なくされる被災者は体調を崩しやすい。持病の薬は余裕をもって備えるほか、熱中症対策を優先すること。
- 被災地支援に関する寄付や物資提供については、各自治体や公的機関の周知に従う。勝手な個人搬送や配送は受け入れ側の負担を増やす場合がある。
徳島県内の医療関係者からは、短期派遣でも専門性の高い医療支援が被災地で即座に機能することが重要だとする声が上がっている。現地では、初期対応により重症化を防ぐことがその後の患者ケアや医療資源の節約につながるため、DMATの役割は大きい。
県と医療機関の連携体制
今回の派遣に際しては、県と各医療機関が情報共有を行い、派遣後も現地の状況に応じた追加支援の可否を検討するとしている。徳島県は今回の派遣を含めた支援状況を注視し、必要に応じて更なる人員や物資の手配を行う準備があると見られる。
被災地支援は短期的な対応だけでなく、中長期的な医療復旧・公衆衛生対策も重要になる。今後は避難所の感染対策、慢性疾患患者の継続治療、精神的ケアなども焦点となってくるため、県内の医療・保健関係者は継続的な情報交換を進める方針だ。
| 今回の派遣元 | 派遣規模(報道で確認された点) |
|---|---|
| 徳島市民病院 | 出発時に医師・看護師含む計5人が出発 |
| 徳島県鳴門病院 | チーム派遣(詳細人数は未公表) |
| 阿南医療センター | チーム派遣(詳細人数は未公表) |
徳島県からの派遣は被災地域での初動医療体制を支えるための取り組みだが、県内で暮らす人々にとっては、自分たちの身近な医療資源がどのように調整されるかが生活に直結する問題でもある。受診予定の確認や、常備薬のチェックなど、各自でできる備えを改めて点検することを勧めたい。
(遠藤 望)