調査で示された住みやすさの実態
大東建託株式会社が実施した居住満足度調査の累積集計による「いい部屋ネット 街の住みここちランキング2026<鳥取県版>」で、東伯郡湯梨浜町が2年連続で1位となった。2位は西伯郡伯耆町、3位は米子市。県内の居住者3,671人分の回答を基に集計され、因子別の評価も併せて公表された。
湯梨浜町は県中央に位置し、日本海に面した海水浴場や温泉地を有するなど自然環境に恵まれる。調査では「行政サービス」分野で1位、および「交通利便性」「物価家賃」でも高評価を受け、総合評価の上位を確保した。
「大変満足:100点、満足:75点、どちらでもない:50点、不満である:25点、大変不満である:0点とした場合の平均値」を評点として算出した。
上位自治体が示す傾向と背景
今回の集計では、観光や水産業が基盤の自治体が上位に並ぶ一方で、交通アクセスや生活コストの評価が高い地域が住みここちの上位を占めた点が特徴だ。具体的には以下の点が読み取れる。
- 自然環境・観光資源:湯梨浜町や境港市は海や温泉、観光地としての魅力が居住満足に寄与している。
- 行政サービスの充実度:湯梨浜町は行政サービスの評価が高く、子育てや生活支援に関連する施策の効果が反映された可能性がある。
- 交通利便性と生活費:交通の便や物価・家賃に対する評価が高い地域は、長期居住の選択肢として支持されやすい。
住みたい街ランキングの結果と意味
別集計の「いい部屋ネット 住みたい街ランキング2026<鳥取県版>」では、県内回答者が選ぶ希望居住先の上位は全国的な大都市が占める結果となった。1位は大阪市で、2位が東京23区、3位は岡山市。県内の米子市は4位タイでランクインしており、地域外の大都市志向が根強いことを示している。
調査の方法と信頼性
調査は株式会社マクロミルの登録モニタを対象にインターネットで実施され、2022年から2026年の回答を累積して分析した。総回答数は3,671名。年齢・性別・既婚・子どもの有無などの内訳も公表され、直近2026年の単年回答数は813名だった。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 累計回答者数 | 3,671名 |
| 2026年の回答者数 | 813名 |
| 男女比 | 男性47.9%:女性52.1% |
県内住民への影響と自治体の対応課題
今回のランキングは、行政や地域事業者にとって対外的なイメージ向上や住宅政策の評価バロメーターとなる。一方で、上位地域に人口や資源が集中することによる地域間格差の懸念もある。住みここち上位の自治体は今後、観光・生活利便性を維持しながら、インフラや医療・教育サービスの安定供給を図る必要がある。
住民にとっては、ランキング結果が引っ越しや住まい探し、子育て環境の選択に影響を及ぼす可能性が大きい。例えば高評価の要因となった行政サービスや交通利便性は、住民の通院・通学・就業の選択肢に直結する。自治体は評価点を分析し、弱点の改善や成果の継続的発信を進めることが求められる。
今後の注目点
県内では、地方創生や移住促進策が進められる中で、今回のような住みここち評価が政策立案に活用される場面が増えるだろう。住まい選びの際に住民が重視する項目(行政サービス、交通、物価・家賃、防災など)を優先的に改善できるかどうかが、今後の地域力を左右する。
今回の発表は県民にとって自地域の強みと課題を見直す契機となり得る。具体的な施策や指標改善の進捗が今後のランキングに反映されるか注視したい。