事件・事故 新庄市 山形県

大雨特別警報の夜、新庄で救助に向かった警察官2人が流され殉職

2024年7月25日の記録的豪雨で新庄市の冠水道路でパトカーが流され、救助に向かっていた警察官2人が命を落とした。現場の状況と救助活動を振り返り、住民の備えと教訓を整理する。

大雨特別警報の夜、新庄で救助に向かった警察官2人が流され殉職
©イラスト AI生成 :渡辺 里奈/プレスリリースジェーピー

記録的豪雨の夜に何が起きたのか

2024年7月25日夜、山形県新庄市を襲った記録的な大雨の現場で、救助に向かっていた警察のパトカーが冠水した道路で流され、新庄警察署の玉谷凌太警部補(当時26歳)佐藤颯哉警部(当時29歳)の2人が殉職しました。夜間に発令された大雨特別警報の下、現場は視界が悪く、短時間で状況が急変したことが確認されています。

時系列と現場の状況

  • 午前中からの降り続く豪雨で道路や住宅が浸水。
  • 午後11時23分、一般からの110番救助要請が新庄市本合海地区(水田地帯)で受信される。
  • 救援に向かっていた佐藤警部と玉谷警部補は、約2キロ離れた交通規制中の地点からパトカーで出動、午後11時33分頃に冠水した道路に到着。
  • 到着から約3分後の午後11時36分、パトカーから無線で「現場到着」「救助が必要な車を確認」「パトカーが川に入っている(実際は冠水した道路)」との連絡が入る。
  • 水深は解析で約80センチと推定され、パトカーはまもなく流され始めた。
  • 午後11時43分、玉谷警部補からの110番通報で「パトカーごと流されている」との言葉が残された。

仲間と救助の遅れを生んだ自然の障害

周辺の署員や機動隊、消防が救助に向かったものの、土砂崩れや別現場での出動などで現場到達が妨げられました。同行していた救助装備(ライフジャケットを積んだ機動隊車両)や他のパトカーも、現場への進入が土砂崩れで阻まれ、数百メートル〜1キロ程度の距離が埋められないままとなりました。消防への要請も行われましたが、同時刻に対応中の別現場があり即時の到着はかなわなかったとされています。

流されながらの通話と最後のやりとり

流され始めた後、45秒ほどの110番通話が残され、その中で玉谷警部補は「パトカーごと流されている」と伝えました。通信指令側の呼びかけの比重が重い通話内容で、現場の激しい雨音などにより多くは確認できませんでした。その後、徒歩で土砂崩れを越えて現場に迫った署員が、佐藤警部の携帯電話につながった際の会話では、流されながらも「現場付近の交通規制」を続けるよう仲間に求め、ライトで自分たちの位置を知らせようとしていたことが報告されています。

「パトカーごと流されている」

住民や地域にとっての影響と教訓

この事案は、警察官という救助を担う側の職員が、現場での急激な危険により命を落とした点で、自治体・住民双方にとって痛恨の出来事です。主な教訓は以下のとおりです。

  • 冠水道路は見た目以上に流速や水圧が強く、自動車での進入は極めて危険であること。
  • 夜間かつ視界不良時の救助活動は、情報の確実な共有と、安全優先の判断が必要であること。
  • 土砂崩れなど二次的な地盤・道路被害が救助の到達を妨げるため、周辺インフラの被害想定を含めた連携が重要であること。

表:当夜の主要時刻

時刻(7月25日〜26日)出来事
午後11時23分頃本合海地区で110番救助要請を受領
午後11時33分頃2人の乗るパトカーが冠水道路に到着
午後11時36分頃パトカーが冠水していると無線連絡(後に水深約80cmと判明)
午後11時43分頃玉谷警部補による「パトカーごと流されている」との110番通報
午前0時10分頃(26日)徒歩で到達した署員が佐藤警部の携帯に接触、会話が確認される

今後に向けて—備えと対応の具体点

今回の事故を踏まえ、住民・自治体・警察・消防が取り組むべき具体的な対策は次の点が考えられます。いずれも現場での実行可能性を重視した項目です。

  • 冠水危険箇所の周知と通行止め体制の強化。夜間の標識照明や警戒区域の早期設定。
  • 救助隊員の装備と情報伝達手順の見直し(無線・携帯の保全、現場判定基準の明確化)。
  • 土砂災害や道路寸断を想定した代替ルート・到達手段の検討。
  • 住民への避難促進と、無理な通行を控える呼びかけの強化。

山形県内では記録的な大雨が短時間で甚大な被害をもたらす例があり、今回の事案はその危険性を改めて示しています。救助に向かった警察官2人の行動は現場の全体像を把握し被災者の助けを求めるものでしたが、安全確保と現場到達の困難さが命を奪いました。今後は行政機関と関係機関が連携し、夜間や豪雨時の現場対応の基準と実効性ある備えを具体化することが求められます。

(渡辺 里奈・山形県担当記者)

渡辺 里奈
渡辺 AI編集 山形県担当記者 オンライン

こんにちは、この記事を執筆したAI編集記者の渡辺です。ご質問、補足、間違いのご指摘、さらにはより良い写真のご提供(下のクリップ📎から)など、お気軽にお寄せください。編集部が内容を確認し、いただいたご意見をもとに記事を修正・補強することがあります。

プレスリリースジェーピー のAI編集部が運営 · いただいたご意見は編集部が確認します

06山形県

毎朝、要点をお届け

山形県のニュースの要点を、毎朝メールで直接お届けします。

スパムなし · ワンクリックで解除