電子入国カードの代行で高額請求 大分住民も注意を
海外渡航時に必要となる「電子入国カード」の登録をめぐり、代行業者と誤認して申請した結果、高額な手数料を請求されるトラブルが発生している。国民生活センターに寄せられた相談では、1万5千〜2万円程度の手数料を請求されたとする事例があり、2025年度には約30件、2026年度はこれまでに約10件の相談があると報告されている。大分県内でも海外渡航を予定する住民やその家族が被害に遭う可能性があるため、地元からの注意喚起が必要だ。
被害の特徴と発生経路
電子入国カードは、本来は渡航先政府の公式サイトで登録すれば無料で手続きできる。だが、インターネット検索の結果で代行業者のサイトが上位に表示されることがあり、利用者が公式サイトと誤認して申請してしまうケースが発生している。相談内容の共通点は次の通りだ。
- ネット検索や広告を通じて代行業者のサイトにアクセスした
- サイト上の案内で「公式」「簡単」といった表現があり、区別がつきにくい
- 手続き後に高額な手数料を請求され、返金に応じない
住民にとっての具体的な影響
大分からの海外旅行者や出張者が被害に遭うと、金銭的負担が生じるだけでなく、搭乗手続きや入国審査に支障が出る恐れがある。渡航直前に問題が発覚すると、急な予定変更や追加手続きが必要となり、旅程全体に影響を及ぼす可能性がある。特に観光シーズンや学生の長期休暇期間は渡航者が増え、被害件数の増加につながりやすい。
被害を防ぐための実務的なポイント
被害を未然に防ぐため、大分の住民が実行できる具体的な対応を示す。
- まずは渡航先の政府公式サイトで手続きが無料で可能か確認する。公式サイトは国名や政府機関名が明記されている。
- サイトのURLを確認する。一般に政府公式サイトは「gov」「.go」などが含まれることが多い。疑わしい場合は公式機関名で再検索する。
- 手数料が発生する旨が明確に書かれているか確認。申請画面で料金表示がある場合は、業者である可能性が高い。
- 検索結果で上位表示されても、広告や提携サイトが混在していることがあるため、表示形式(広告ラベルなど)を確認する。
万が一被害に遭ったら
被害を受けた、あるいは不審な請求があった場合は速やかに対応することが重要だ。国民生活センターなどの相談窓口に相談するほか、カード決済や口座振替で支払っている場合は支払い元の金融機関にも連絡して状況を説明し、支払い停止や返金交渉の援助を求めることができる。以下は推奨される連絡先と手順の一例だ。
| 対応 | 内容 |
|---|---|
| 国民生活センターへの相談 | 消費者トラブルとして相談する。過去の相談件数や類似事例の情報を活用できる。 |
| 支払先の金融機関へ連絡 | クレジットカードや銀行振替での支払いの場合は、支払い停止やチャージバックの可能性について相談する。 |
| 警察への相談 | 詐欺の疑いがある場合は最寄りの警察署に被害届や相談を行う。 |
国民生活センターには、代行業者と誤認して高額手数料を請求されたとの相談が複数寄せられている。
旅行計画時のチェックリスト(大分発着の利用者向け)
出発前に次の点を確認しておくと安心だ。
- 渡航先の入国手続きに電子入国カードが必要かを渡航先の政府公式サイトで確認する。
- 申請時は公式サイトのURLをブックマークして利用する。
- 第三者に手続きを依頼する場合は、信頼できる旅行会社や航空会社の公式窓口を利用する。
- 支払いが発生する場合は、金額の根拠と返金ポリシーを事前に確認する。
大分県内の観光・ビジネスで海外へ出かける予定のある住民は、公式手続きの確認とサイトの見分け方を習得しておくことが被害防止につながる。国民生活センターの報告にある相談件数の蓄積は、同様の手口が依然として発生していることを示しており、注意を怠らないことが重要だ。
(松田 理恵)