第108回全国高校野球選手権徳島大会は18日、徳島市庄町のむつみスタジアムで2回戦3試合が行われ、鳴門、阿南光、小松島西の3校が準々決勝へ駒を進めた。昨夏の覇者・鳴門は第2シードの海部に7―3で競り勝ち、連覇に向けて存在感を示した。大会は19日も同会場で2回戦が続く。
鳴門、序盤の主導権握り第2シード撃破
鳴門は立ち上がりから試合を動かした。初回、相手の守備の乱れを逃さず2点を先取。続く2回には、打線がつながり連続適時打を含む攻勢で4点を加点して一気にリードを広げた。序盤の6得点が結果的に勝敗を大きく左右し、以降は試合の主導権を手放さなかった。
先発の辻投手は被安打こそ許したものの、要所でギアを上げてピンチを切り抜けた。終盤まで球威を保ち、156球で完投。四球や失策が試合の流れを左右する高校野球特有の局面で、投打が噛み合った鳴門の成熟度が際立った。
海部は中盤以降に失速も、収穫残す
対する海部は、2回に適時打で反撃の狼煙を上げ、3回にも適時打で得点。中盤にかけて食らいついたが、4回以降は3安打に封じられ、好機を広げられなかった。先発の西宮投手は制球に苦しみ、走者を背負う時間が長引いた。継投した黒川斗投手は踏ん張りを見せたが、序盤の失点が最後まで重くのしかかった。
杉本監督は「自信を持って鳴門戦を迎えたが、相手が一枚上手だった。選手たちの成長は本物。よく戦ってくれて、感謝しかない」と話した。
春の県大会を制した海部は、今大会でも投打のバランスの取れた布陣で上位候補と目された。結果として2回戦敗退となったが、序盤劣勢から中盤に盛り返す内容には、今後につながる要素があったと言える。
接戦を制した小松島西、阿南光は7回コールドで快勝
この日の第2試合では小松島西が粘り勝ち。4点を追う終盤に一挙7点を奪って逆転し、延長11回タイブレイクで富岡西を突き放した。攻撃の継続性と終盤の集中力が光った内容だった。第3試合の阿南光は、序盤のビハインドを3回に追いつき、勝ち越しに成功。5回にも加点して流れを確実に掴み、7回コールドで阿南高専を退けた。
| 試合 | 対戦 | 結果 | メモ |
|---|---|---|---|
| 第1試合 | 鳴門 vs 海部 | 7-3 | 鳴門が序盤6得点、辻投手が156球で完投 |
| 第2試合 | 小松島西 vs 富岡西 | 11-10 | 終盤に7点で逆転、延長11回タイブレイクで決着 |
| 第3試合 | 阿南光 vs 阿南高専 | 9-1 | 7回コールドで快勝 |
準々決勝へ、県内勢の勢力図と地域への波及
この日の結果で、鳴門、小松島西、阿南光が8強入りした。勢いに乗る鳴門は、打線の厚みと要所での守備の確かさが噛み合い、短期決戦で必要な勝ち方を体現。阿南光は試合運びの巧みさが際立ち、相手の流れを断ち切る守りと中軸の勝負強さが機能した。小松島西は、劣勢でも諦めない終盤の集中力がチームの強みとして浮かび上がる。
徳島県内では、各校の活躍が地域コミュニティの応援機運を高める。学校周辺の商店街や公共交通の利用増、保護者・OB会の支援など、試合ごとに人の流れが生まれるのが夏の大会期の特徴だ。特に徳島市の会場周辺は、週末や連休と重なる日は来場者が増えやすい。近隣住民にとっては交通量や混雑の変化が生じる可能性があり、時間に余裕を持った移動や小中学生の安全な見守りが求められる。
19日も2回戦3試合、観戦時の基本ポイント
大会は19日もむつみスタジアムで2回戦3試合が予定されている。組み合わせや開始時刻などの詳細は主催者発表を確認したい。夏場の観戦では、体調管理が重要だ。球場内外での安全な観戦のため、次のポイントに留意したい。
- こまめな水分・塩分補給と日陰での休憩を心がける
- 帽子や日傘、冷感タオルなど暑さ対策の携行
- 混雑時間帯を避けた早めの移動・帰宅計画
また、部活動の試合を観戦する際は、熱中症の兆候(めまい、吐き気、立ちくらみなど)に留意し、周囲に異変があれば速やかに声を掛け合うことが望ましい。応援は選手の力となる一方で、体力を消耗する。無理をせず、休憩を挟みながら安全に楽しみたい。
試合の振り返りと今後の焦点
鳴門の勝因は、相手のミスに乗じた初回の先制と、2回の連打による畳み掛けにある。序盤で得点を積み重ねることで投手陣に余裕を生み、守備のリズムを整えた。辻投手は被安打があっても崩れない精神面と、長いイニングを任される持久力を示し、チーム全体の信頼感を底支えした。
海部は、制球難から走者を背負った時間が長く、苦しい入りとなった。それでも2回、3回に適時打で反撃できた点は、打線の地力を物語る。継投した黒川斗投手の粘投もあり、中盤以降は試合を引き締めた。試合全体として、上位候補同士がぶつかるカードにふさわしい緊張感と、ワンプレーが流れを変える高校野球らしさが表れた。
小松島西―富岡西は、終盤の一挙7得点がハイライト。長打だけでなく適時打を積み重ね、ミスにも付け込んで逆転へと持ち込んだ。延長のタイブレイクで確実に走者を進めて勝ち越した判断力は、次戦にも生きるはずだ。阿南光は、ビハインドでも慌てず同点・勝ち越しへと流れを引き寄せ、さらに5回の追加点で主導権を固定。コールド決着は攻守の安定感の表れと言える。
徳島大会は以降、準々決勝・準決勝と短期間に試合が続くため、選手のコンディショニングと投手起用の妙が一層重要になる。打線の活性化に加え、守備のミスを最小限に抑えられるかが勝敗を分けるだろう。地域の期待を背負う各校の戦いぶりに、引き続き注目したい。