長崎の若手選手が「JAPAN」として国際舞台を経験
第34回日・韓・中ジュニア交流競技会は8月23日〜29日、佐賀県内各地で実施され、長崎県勢は陸上や重量挙げ、ハンドボール、バドミントン、ラグビーの5競技・8人が日本代表として大会に参加した。県内高校の有望選手が国際大会の雰囲気を体験し、競技力や国際感覚の向上に資する機会となった。
大会は日本スポーツ協会や各競技団体が主催し、1993年に創設されて以来、持ち回りで開催されている。今回は日本、韓国、中国の代表に加え開催地選抜を含めた4チームで行われ、全体で約900人の選手団が参加した。ただし一部競技では中国側が国内競技と重なり不参加となり、3チームで争われた競技もあった。
- 大会期間:8月23日〜29日
- 開催地:佐賀県内(陸上はSAGAスタジアムなど)
- 長崎県代表:5競技・8選手
長崎勢の中でも注目されたのが陸上の吉永優衣(長崎日大3年)だ。吉永はこの夏、近畿インターハイで女子100メートルと100メートル障害の2冠に輝いた選手で、本大会では日本代表の一員として女子100メートルと女子400メートルリレーのそれぞれ2レースに出場。初めて「JAPAN」のユニホームで臨んだ17歳は、大会を通じて得た経験を前向きに受け止めている。
「なかなかない経験ができた。またこのユニホームで走りたい」
吉永は400メートルリレーなどでいずれも1位となり、日本代表としての成果を示した。高校生としての国際舞台での勝利は、本人の自信につながるだけでなく、県内の指導者や競技仲間に刺激を与える結果となった。
重量挙げでは森七菜実(西彼農3年)が出場。近畿インターハイでの2連覇を受けて参加し、第86キロ超級で総合3位に入った。森はスナッチ81キロ、ジャーク107キロを成功させ、目標としていた自己ベストを更新したことが大会での収穫となった。
チーム競技でも長崎勢の顔が見られた。ハンドボール男子には吉田晃和(瓊浦3年)、檜垣類聖(瓊浦3年)、川上育夢(長崎日大3年)の3人、女子には山田李子(瓊浦2年)が名を連ね、団体戦でのプレーを通じ海外選手との交流機会を得た。バドミントン男子では増田大輝(瓊浦3年)が第1シングルスを務め、ラグビーU17の日本代表で出場したプロップ山口修也(長崎北陽台2年)は韓国戦に後半から出場した。
| 競技 | 選手(所属) |
|---|---|
| 陸上 | 吉永優衣(長崎日大) |
| 重量挙げ | 森七菜実(西彼農) |
| ハンドボール(男子) | 吉田晃和、檜垣類聖、川上育夢(瓊浦、長崎日大) |
| ハンドボール(女子) | 山田李子(瓊浦) |
| バドミントン | 増田大輝(瓊浦) |
| ラグビー(U17) | 山口修也(長崎北陽台) |
今回の参加は成績のみならず、「海外選手との交流」という側面でも価値があった。大会には競技以外の交流行事も用意され、日本代表としての立ち振る舞いや異文化理解など、将来の国際大会出場に向けた経験値が積まれた。県内関係者は若手選手が早期に国際経験を積むことの重要性を改めて強調しており、指導現場での国際基準の共有やトレーニング機会の拡充につながることが期待される。
長崎県内では高校スポーツが地域コミュニティと密接に結び付き、地元大会や指導体制が人材育成の基盤になっている。今回のように県勢が日本代表として選出され、実績を残すことは後進への大きな励みとなる。指導者や学校側は競技力向上のため、競技環境の整備や遠征支援、メンタル面のケアなど具体的課題に取り組む必要がある。
住民や保護者にとって実用的な情報としては、今後の注目点として次の点が挙げられる。第一に、今回のような国際大会出場者は県大会や全国大会での優秀な成績が登竜門となっているため、県内大会の結果を注視すること。第二に、学校単位での支援や地域の応援が選手の遠征継続に欠かせないため、クラウドファンディングや後援会など地域主体の支援策の動向に目を向けること。第三に、若手選手の進路や安全管理、学業との両立といった課題に対し、保護者や学校が連携して支える仕組みづくりが求められる。
長崎の若手選手が今後さらに国際舞台で活躍するには、現場の指導力強化と地域の支援体制が鍵となる。今回の出場と成果を契機に、指導者・学校・地域が一体となった育成環境の整備が進むことを期待したい。