県内から参加の教職員10人にけがなし
7月28日午後4時27分ごろ、熊本県を震源とする地震が発生し、宇城市と氷川町で最大震度7を観測しました。山形県によると、熊本市で開かれていた全国会議に県内の栄養教諭ら10人が参加していましたが、けが人は確認されていませんでした。県庁に入っている情報は、午後5時時点で県関係の団体や個人の被害は報告されていないとのことです。
専門機関の備えと現時点の対応
県内の災害派遣医療チーム(DMAT)は、現時点で出動要請は出ていないものの、機材の点検や出動準備を進めています。迅速な支援が必要となった場合に備え、現場対応ができる態勢の確認を行っていると報告されています。
山形地方気象台が指摘するリスク
山形地方気象台の地震津波防災官は、今回の地震が横ずれ断層によるもので、熊本周辺では日奈久断層帯の近傍で発生したと説明しました。気象台は、山形県内にも活断層が複数確認されていることを指摘し、同等規模の地震が発生し得る可能性があるとして警戒を呼びかけています。特に、山形県内でSランクと評価される活断層が、新庄市や山形市周辺、庄内平野東縁にあることに触れ、最大クラスで山形盆地断層帯はM7.3程度の地震を想定している旨を示しました。
「見つかっているものがこれだけあるというだけで地層の中に隠れているや見つかっていない断層もある。そういったところでも地震が起きる可能性はあるため地震の備えは日頃から忘れずにしていただけたら」
長周期地震動と高層建物の注意点
今回の地震では、長周期地震動も観測されました。長周期地震動は高層ビルや高層マンションで揺れが長く続き、家具の転倒や構造物への累積的な負荷につながることがあります。熊本では長周期地震動の階級4(最大)が観測されましたが、階級表現は震度と異なり、高層階での影響を示すため、山形市や上山市など高い建物がある地域でも注意が必要です。
この時期ならではの複合リスク――雨と猛暑
気象台は、梅雨明け前後で地盤が緩んでいる可能性があることを指摘し、地震による土砂災害の危険が高まる点を警告しています。さらに、暑さによる体調悪化を避けるための注意も併せて求めています。避難や屋外での待機を余儀なくされる場合でも、こまめな水分補給や冷房の利用、極力屋外に出ない工夫が重要だとしています。
- 参加していた山形県教職員10人にけがなし(7月28日発生の地震)
- 県内にSランク評価の活断層が複数存在、山形盆地断層帯はM7級を想定
- 長周期地震動は高層建築物での被害リスクを高めるため高層階の住民・管理者は対策を
住民への実用的な備えと対応
今回の事例は、県外で大規模地震が発生した際の県内への波及リスクと、それに伴う備えの重要性を改めて示しました。山形県民が実行できる具体的な対策として、次の点を挙げます。
| 項目 | 推奨される行動 |
|---|---|
| 家庭の備蓄 | 飲料水、非常食、常備薬を複数日分確保 |
| 家具の固定 | 高い家具や家電の転倒防止、窓ガラスの飛散防止対策 |
| 避難経路の確認 | 自宅周辺の避難場所と経路、土砂災害危険箇所の確認 |
| 高層住居者 | 長周期地震動を想定した荷物の配置と避難計画の見直し |
職場や学校では、避難訓練の実施や備品の点検を定期的に行うことが推奨されます。特に学校現場では、授業時間中に地震が起きた際の児童生徒の安全確保や、夏場の避難時における熱中症対策を組み合わせた計画作りが必要です。
行政の役割と今後の注視点
県と市町村は、活断層や土砂災害警戒区域などの情報を住民に分かりやすく伝える責務があります。災害時に迅速な情報提供が行えるよう、各地での連絡網の整備、避難所の受け入れ体制、医療・救護の態勢確認を急ぐことが望まれます。また、DMATなどの医療支援チームが出動する可能性もあるため、県民は公式発表に注意し、不要不急の移動を控えるべきです。
今回の熊本地震を受け、山形県内でも地震リスクへの関心が高まる見込みです。活断層の存在や長周期地震動の影響は、発生確率や被害の出方が地域ごとに異なるため、各自が自宅や勤務先の状況を見直し、具体的な備えを進めることが重要です。
(渡辺 里奈/プレスリリースジェーピー 山形県担当記者)