県内企業の海外採用支援を一元化、現地での面接から入社後支援まで
兵庫県は、外国人材の採用支援を手掛けるG.A.グループ株式会社に対し、2026年10月にホーチミン市工科大学で予定している合同就職フェアの運営を受託させる事業を実施する。県や受託事業者は、現地での採用活動を行う県内企業を募り、面接から内定後の日本語教育、在留資格申請、来日後の受け入れ支援までを一貫して支援する方針だ。
フェアは大学内に「ひょうごストリート」を設置する形で実施され、出展枠は限定15社。出展費は無料だが、企業担当者の渡航費・滞在費、内定者の日本語教育費、在留資格認定申請費、来日フライト費などは別途必要となる点に注意が必要である。
「世界に出会いをつくる、出会いで世界を変える。」
このフレーズはG.A.グループの企業理念であり、同社は募集から入社後の生活支援までをワンストップで伴走することを強調している。企業側にとっては、言語や在留資格手続きなど海外採用で障害となる工程を外部に委ねられる点がメリットとなる。
企業向けの実務上のポイント
- 出展枠:限定15社(先着・審査の可能性あり)
- 開催日時(予定):2026年10月3日(土)、会場はホーチミン市工科大学内
- 企業向けオンライン説明会:2026年7月23日(木)14:00〜15:00(Zoom)。参加費は無料(事前申込制)
- 渡航補助:企業担当者1名につき上限8万円、最大2名まで(計16万円まで)を兵庫県が補助
申込や説明会の詳細は事業者側が用意する専用ページで案内される。参加を希望する企業は、スケジュールや費用負担の範囲を確認のうえ応募する必要がある。
地域への影響と留意点
国内での人材確保が難しくなる中、海外の理系新卒を対象にした採用は企業の技術継承やDX推進の人員確保にとって重要な選択肢となる。自治体による出展費の補助や渡航費補助は導入のハードルを下げる効果があるが、採用後の定着や職場環境整備が不可欠だ。
特に注意すべきポイントは以下の通りだ:
- 在留資格(「技術・人文知識・国際業務(技人国)」)の要件確認:採用予定職務が該当要件を満たすかどうかを事前に確認する必要がある。
- 内定後の日本語教育と受入体制:日本語力の向上だけでなく、生活面でのサポート(住居斡旋、行政手続き案内など)を準備することが定着に直結する。
- 採用費用の全体像把握:出展費は無料でも、渡航以外の教育費やビザ申請費用など企業側負担が発生する点を見積もること。
これらの工程についてG.A.グループは「求人から内定後の日本語教育・在留資格申請・入社支援まで一気通貫でフルサポートする」としているが、最終的な責任は受け入れる企業側にもあるため、労務管理や研修計画を明確にしておく必要がある。
応募前に確認しておきたい実務情報
| 項目 | 内容(現時点での予定) |
|---|---|
| 出展枠 | 限定15社 |
| 出展費 | 無料(ただし渡航等は別途) |
| 渡航補助 | 1名につき上限8万円(最大2名まで) |
| 現地日程(例) | 出発:2026/10/01、帰国:2026/10/04(予定) |
| オンライン説明会 | 2026/07/23 14:00〜15:00(Zoom、無料) |
表中のスケジュールや補助内容は公表された案内に基づく予定であり、今後調整される可能性がある。参加を検討する企業は事前説明会で最新の条件を確認してほしい。
記者の視点:採用の「実務化」をどう進めるか
兵庫県内の中堅・中小企業にとって、海外の若手技術者採用は将来の競争力確保につながる。しかし、人事部門に海外採用の経験が乏しい場合、ビザ手続きや文化差のマネジメント、採用後のフォロー体制を整備する負担は小さくない。自治体や受託事業者の支援があるとはいえ、採用を成功させるには以下の取り組みが欠かせない。
- 労務・人事・総務が連携した受け入れ計画の策定
- 現場の技術指導体制と日本語教育の中長期計画
- 地域自治体や社外の支援団体との連携ルート確保
これらを踏まえ、該当フェアは「人材確保の入口」を提供するものであり、採用後の定着支援こそが地域企業の人手不足解消に直結する。説明会や募集要項で詳細を確認し、自社の受け入れ体制が整うかどうかを見極めたうえで応募することを薦めたい。
(藤田 早紀、プレスリリースジェーピー兵庫県担当)