増加が続く手足口病、県内の医療機関で受診増
国立健康危機管理研究機構の集計をもとに、長野県内の手足口病の患者数は2026年7月5日までの週で、1医療機関当たり3.50人に達し、7週連続で増加しています。通常、流行のピークは例年8月とされますが、東京都などでは既に「警報レベル」とされる数値(1医療機関当たり5人超)を超えている地域もあり、県内でも警戒が必要です。
手足口病は主に乳幼児や小さな子どもにみられ、手足や口内に発疹や水疱が出るのが特徴です。高熱が出る例もあり、まれに合併症で髄膜炎や脳炎など重症化することがあります。治療は対症療法が中心で、特効薬はありません。感染力が強く、保育園や幼稚園、家庭内での二次感染が問題になります。
県の呼びかけと家庭・施設での具体的対策
県は、基本的な衛生対策の徹底を呼びかけています。とくに以下の点が重要です。
- トイレやおむつ交換の後、食事の前には石けんによる手洗いを徹底する
- タオルや食器の共用を避ける
- 発疹や発熱などの症状がある子どもは登園・登校を控える
- 保育施設や学校は発生時に保健所と連携し、清掃・消毒や園内の情報共有を行う
「トイレやおむつ交換の後や食事の前には石けんを使った手洗いを心がけ、タオルの共有を避けるなど対策するよう呼びかけています。」
保護者向けには、症状が軽く見えても他者への感染力が強い点を理解した上での家庭内対応が求められます。発熱や口内の痛みで食事摂取が困難になる場合は脱水対策が必要です。水分補給をこまめに行い、受診の判断に迷う場合はかかりつけ医や地域の小児科に相談してください。
医療提供体制と地域への影響
長野県内では週当たりの受診者増加に伴い、小児外来や休日急患の負担が高まるおそれがあります。とくに休日や夜間に子どもの発熱やぐったりした様子が現れた場合、保護者が安易に救急外来を利用することで医療機関の混雑を招く恐れがあります。受診前に電話で症状を伝え、受診方法を確認するなど、医療機関と連携した対応が望まれます。
保育・教育現場では感染拡大を抑えるための運営調整が必要です。園内で複数の発症者が出た場合は、保健所が介入し、臨時の保育停止や消毒対応を指示することがあります。保護者は園からの連絡に速やかに対応し、発症した子どもは登園を控えるなどの協力が重要です。
知っておきたいポイント
| 項目 | 長野県の現状 |
|---|---|
| 週当たり患者数(医療機関当たり) | 3.50人(7月5日までの週、7週連続増) |
| 例年のピーク | 8月頃 |
| 警報レベルの目安 | 医療機関当たり5人超(東京都などで既に警報相当の地域あり) |
感染症の流行は季節要因に加え、地域の人の移動や保育施設での接触機会の増減に左右されます。県内各地で感染が広がれば、保育所の欠席増や短期的な保育サービスの制約、親の仕事への影響など生活面での影響も出る可能性があります。職場や学校は柔軟な対応(在宅勤務の活用、欠席扱いの配慮など)を検討することが望まれます。
受診の目安と相談先
次の症状がある場合は医療機関の受診を検討してください:発熱が高い・ぐったりしている・口の中の痛みで水分が摂れない・発疹が急速に広がるなど。まずは電話で症状を伝えて受診方法を確認することで、院内での感染拡大を防ぐ一助となります。
県は引き続き流行状況を注視するとともに、必要な情報を公表するとしています。保護者や保育・教育関係者は基本的な手洗いの徹底や共有物の扱いに注意し、発症時の対応を事前に確認しておくことが感染拡大を抑える有効な手段です。
長野県内の保護者・施設関係者へ:夏本番を迎える前に、手洗い習慣の再確認、発症時の連絡体制の整備、施設での消毒用品の備蓄など、身近な対策を今一度ご確認ください。