創業の味を守り続ける老舗
札幌市北区新琴似のソフトクリーム店「藤月」は、創業1979年の老舗だ。和菓子店として始まった店は、当時の配合を変えずに継承されてきたソフトクリームで地元に定着している。特に王道のバニラが一番人気で、あっさりしていながらコクのある味わいを長年提供し続けている。
店舗を切り盛りするのは、創業期から関わってきた人物が引き継いだ二代目の榊和子さんと、三代目として代表を務める娘の亜弓さんだ。店主は先代の味を変えないことを第一に守っており、配合は企業秘密のまま受け継がれている。
商品と店の特徴
- 定番は創業当時と変わらぬ味のバニラ
- ミックス機がなかった時代に生まれた名物の「ハーフ」が人気
- 冷凍のソフトクリームをお土産用に販売し、持ち帰り需要にも対応
来店客からは「おいしいよー」「ソフト安いよね。お手頃で食べやすい」といった声が上がるほか、長年通う常連客も多い。店のコーンやサイズの種類がある点を挙げ、家族単位での利用もしやすいとの評価が寄せられている。
「独特の濃厚さ。それがやっぱり魅力ですよね。バニラ一択。本当に美味しいですよ」
一度の閉店を乗り越えた地元の支持
藤月は5年前に建物の老朽化を理由に一度閉店したが、常連客らの後押しを受け、翌年に別の店舗を借りて営業を再開した。店主は「新琴似のこの場所でやれないんだったら、もうやめようという気持ちの方が強かった」と振り返るが、地域の声が再出発の原動力になったことを明かしている。
三代目となった亜弓さんは、看板を背負う重みを語りつつ、母である二代目が店にいることの安心感を述べ、地域が店の存続を気にかけていると感じていることに感謝している。
住民への影響と夏の外出先としての役割
夏場、子ども連れや親子三世代での外出が増える時期に、気軽に立ち寄れる価格帯と懐かしさのある味は地域の生活に寄り添う存在だ。冷凍ソフトの持ち帰りにより、混雑時でも家族で楽しめる選択肢があることは、買い物や外出の計画にも有益だろう。
また、店舗の再開は地域商店街の活力維持にもつながる。近隣の小規模事業者にとって、老舗が営業を続けることは来客誘導や街の魅力保持に寄与する。地元住民にとっては、単なる食品供給の場以上に、地域の継続性を実感できる拠り所になっている。
利用のポイントと注意点
- ピーク時は駐車場が混雑することがあるため、近隣住民は持ち帰りの冷凍商品を活用すると便利
- コーンやサイズの種類があるため、子どもや高齢者と一緒の利用でも選びやすい
- 創業当時の配合を守るため、変わらぬ味を求める常連が多く訪れる
| 年 | 出来事 |
|---|---|
| 1979年 | 和菓子店として創業 |
| 5年前 | 建物の老朽化で一度閉店 |
| 翌年 | 別の店舗を借りて再開、三代目が代表に |
創業以来の「味」を守る姿勢と、地域に支えられての再出発は、札幌・新琴似の生活文化を象徴する出来事だ。夏の暑い日に立ち寄れる老舗として、藤月はこれからも地元住民の生活に溶け込み続けるだろう。
(取材・文=佐藤 大地)