オーナーの日常に近い“口座感覚”で資産を把握
不動産業務クラウドを提供する株式会社いい生活は、不動産オーナー向けアプリ「いい生活Owner」のデザインリニューアルを発表した。従来、収支や送金明細、契約書類の確認には管理会社への問い合わせや書類の捜索が伴い、他の金融資産と比べてリアルタイムに状況を把握しにくいという課題が指摘されていた。
今回のリニューアルは、銀行や証券の資産管理アプリに近い感覚で必要な情報に即座にアクセスできることを目指しており、日々の管理負担を軽減するのが狙いだ。
「他の金融資産などと比較してリアルタイムに状況を把握しにくい」
リニューアルの主なポイント
- ホーム画面:開くだけで確認できる収支サマリーを常時表示。直近の収支と過去履歴へのアクセスが容易になった。
- 物件一覧・詳細:物件ごとの送金額内訳サマリーを可視化。区分所有や一棟所有、サブリースなど運用形式に対応する。
- 収支可視化の強化:物件全体だけでなく、部屋単位での収支把握が可能になり、複数戸を所有するオーナーの管理効率を高める。
この設計により、日常的にアプリを開くことで口座残高を確認するような自然な動線で、所有物件の資産状況を素早く把握できるようになる。
セキュリティ体制──三つの柱で「構造的」に防ぐ
いい生活は、データ保護のために三つの柱を掲げた運用を説明している。具体的には以下の通りだ。
| 柱 | 概要 |
|---|---|
| 構造的分離 | 社内環境とデータを管理するSaaS環境を物理・論理的に分離し、万が一の感染経路を遮断する。 |
| ゼロトラスト | すべてのアクセスを都度検証し、多要素認証(MFA)を徹底するモデルを採用。 |
| クラウドネイティブ | ブラウザやAPIによる通信方式を徹底し、従来のリモートデスクトップ等の感染経路を排除する設計。 |
加えて、同社はISO/IEC 27001(ISMS)、ISO/IEC 27017(ISMS-CLS)、ISO/IEC 20000(ITSMS)の3つの国際認証を取得しており、運用面でも国際規格に準拠した管理を続けていると明示している。
現場への影響と期待される効果
今回のリニューアルは、オーナー自身が能動的に資産把握を行えることを促す点で意味が大きい。管理会社を介した確認が不要になれば、問い合わせ対応や事務的な手間が減り、管理会社側の業務効率も向上する。
また、部屋単位での収支可視化は、複数物件や複数戸を保有する投資家にとって、判断材料としての有用性が高い。たとえばリフォームや賃料改定、退去対応といった個別施策の効果測定がしやすくなるため、現場での意思決定が速く、合理的になる可能性がある。
利用を検討するオーナー・管理会社へ
「いい生活Owner」は、賃貸管理会社とオーナーのコミュニケーションを円滑化するためのツールとして位置づけられている。収支報告やオーナー向け情報配信機能を通じて、オーナーの利便性向上と管理会社の業務効率化を両立することがうたわれている。サービス詳細は同社の案内ページで確認できる:https://www.es-service.net/service/es-owner/
導入を検討する際は、以下の点を確認するとよい。
- 自分が所有する物件形態(区分・一棟・サブリースなど)への対応状況
- 収支レポートの更新頻度や履歴閲覧の範囲
- 管理会社側との連携フローとデータの取り扱い方針
企業側は「止まらない不動産実務基盤」を掲げ、単なるソフトウェア提供者にとどまらない戦略的パートナーであることを強調している。デジタルツールによる日常的な資産管理の簡便化は、これからの不動産オーナーの“当たり前”を変える可能性がある。
(取材・文=プレスリリースジェーピー生活・おでかけ担当記者)