旭川・観光シーズンでレンタカー事故増加、警察が直接説明
夏の観光シーズンを迎え、旭川市や富良野市周辺でレンタカーを起因とする人身交通事故が相次いでいることを受け、北海道警察が外国人ドライバーに対し交通ルールの説明と安全運転の呼び掛けを強化している。旭川市内のレンタカー店で行われた説明会では、一時停止標識の意味や左側通行など基本的なルールが、英語を交えながら示された。
警察は、ことしに入ってから道内で外国人ドライバーのレンタカーが関係する人身事故が既に25件発生し、昨年1年間の28件に迫る件数になっていると説明する。事故には一時停止を怠ったことによる出合い頭の衝突や、踏切で列車と接触する重大事故が含まれている。
「この赤い三角形の停止の標識が見えたら、完全に停止しなければなりません」
説明会で警察側が示したのは一時停止を示す赤い三角形の標識。現場では標識の見方や停止の義務を、出発前のドライバーに直接見せながら説明したという。
直近に起きた主な事故と警察の対応
報道によれば、先月16日にはJR富良野線の踏切で、中国籍の男性(50)が運転するレンタカーと普通列車が衝突する事故が発生した。また別の事故では、国道で中国籍の男性(52)が運転するレンタカーが対向車線にはみ出して正面衝突し、同乗していた中国籍の女性(53)が死亡した事案もある。いずれの事故も外国人ドライバーが関係している点が共通している。
こうした事態を受け、警察は美瑛や富良野など外国人観光客の多い地域で一時停止標識に英語の「STOP」を併記する対応を進めている。標識の分かりやすさを高めることで、現地での誤認や不注意による事故を減らす狙いだ。
住民にとっての影響と留意点
観光客の増加は地域経済にとってプラスだが、同時に交通上のリスクが高まるのも事実だ。住民にとって重要なのは次の点である。
- 観光地周辺の道路でレンタカーが増えるため、夕方や週末、祝日の主要観光ルートでは予期せぬ車線変更やゆっくり走行する車に注意が必要。
- 踏切付近や交差点での一時停止を怠る車が見られる可能性が高く、子どもや高齢者がいる家庭は特に早めに安全確認を徹底すること。
- レンタカー同士や観光客と地元車両の接触事故は従来の交通事故より対応が複雑になることがあり、現場に遭遇した場合は警察への通報を迅速に行うことが重要。
警察はまた、日本での運転経験がないドライバーに対し、地元ドライバーにも普段以上の注意を促している。観光地では歩行者や自転車利用者の行動も通常と異なる場合があり、互いに注意を払うことが安全確保につながる。
警察の呼びかけと今後の対策
旭川中央警察署の交通担当は、これからの行楽シーズンに向けて外国人観光客が「楽しい思い出を作り、安全に帰国してもらえるよう」一時停止標識の順守を特に求めている。警察の現場対応としては、レンタカー店など出発地点でのルール説明の実施や、観光ルートにおける視覚的な標識整備を優先して進める方針だ。
| 現状 | 警察の対応 |
|---|---|
| 道内での外国人レンタカー関係の人身事故:25件(今年) | 標識に英語併記、一時停止の周知、レンタカー出発時の説明会 |
| 直近の重大事故例 | 踏切での列車衝突、国道での正面衝突(死亡事故) |
警察は今後も観光地を中心に取り組みを続けるとしており、地元自治体やレンタカー業界との連携強化が求められる。具体的には、出発前の多言語によるルール説明、案内表示の設置場所の見直し、交差点や踏切の視認性向上などが考えられる。
住民への実用的な助言
地元住民が日常的にできる対策としては、次の点が有効だ。
- 観光シーズン中は移動時間に余裕を持ち、主要観光ルートや駅周辺、踏切付近では速度を落として走行する。
- 夜間や早朝に観光車両が多く見られる区間では、交差点に差し掛かる前に後続の車の動きを確認する。
- 万一事故を目撃した場合は、二次被害を防ぐために安全な位置から警察へ通報し、可能ならば状況を整理して通報者として協力する。
地域の安全を守るには、行政・警察・観光関連事業者・住民がそれぞれの立場で予防と対処を行うことが不可欠だ。警察は今後も状況を注視し、必要に応じて追加の対策を打ち出すとしている。
(佐藤 大地・プレスリリースジェーピー北海道担当記者)