健康

良い睡眠を“生活習慣”で取り戻す―湘南病院が示す実践ポイント

湘南病院の副院長が講演で、睡眠の量と質の両面から改善する具体策を提示。日内リズムの整え方や環境調整、異常が疑われる際の受診目安などを分かりやすく解説した。

良い睡眠を“生活習慣”で取り戻す―湘南病院が示す実践ポイント
©イラスト AI生成 :長谷川 由希/プレスリリースジェーピー

睡眠は健康づくりの基盤、量と質を同時に見直す必要性

湘南病院(横須賀市)の副院長で精神科医の中野浩志氏は、地域で行った講演で、睡眠が身体・精神両面の健康に与える影響を改めて指摘した。中野氏は単に睡眠時間を長くすることが解決策ではないとし、必要な睡眠時間の確保とともに、精神的な満足感や昼夜のメリハリを整えることの重要性を強調した。

厚生労働省の最新指針も参照しつつ、中野氏は成人の目安として「6時間以上の睡眠確保」が推奨されることを紹介した。ただし、年齢や体質により適正時間は異なり、とくに高齢者は加齢による睡眠パターンの変化を踏まえた対応が求められると説明している。

講演で示された実践的な改善ポイント

  • 毎朝同じ時刻に起きるなど規則正しい生活習慣の確立
  • 日中に太陽光を浴び、適度な運動を行うこと
  • 昼寝は午後3時まで、かつ30分以内にとどめる
  • 寝室は暗く静かにし、室温は目安として22度前後に調整
  • 寝具は体に合ったものを選び、寝室にスマートフォンを持ち込まない

中野氏は、就寝前の過ごし方として、読書や軽いストレッチで心身を落ち着かせることを勧めた。寝付けない場合は無理に床にとどまらず、一度寝床を離れて静かな活動を行い、自然に眠気が来るのを待つとよいと述べた。

見落としがちな高齢者の睡眠と日中活動

高齢者では、長時間の床上時間が逆に休息感を損なうことがあると中野氏は指摘した。そのため、夜間の寝床時間を過度に長くしないこと、日中の活動を充実させることが休息感の回復に結びつく場合があるという。地域での高齢者向け支援や生活リズムの調整が重要になる場面だ。

睡眠障害の可能性と受診の目安

生活習慣や寝室環境を改善しても依然として不調が続く場合、睡眠時無呼吸症候群などの睡眠障害が背景にあることがある。中野氏は次のように呼びかけた:

「日中の強い眠気や、十分に眠っても休息感が得られない状態が続く場合は、医療機関への相談を」

慢性的な睡眠不足は、循環器疾患や代謝性疾患、うつ症状などのリスク上昇と関連するため、早めの専門医受診や検査が健康維持のために重要だ。

対象 実践目安
成人 6時間以上の睡眠確保を目安に、個人差を考慮
昼寝 午後3時まで、30分以内
寝室環境 暗く静かに、室温は目安 22度前後

生活習慣の調整は短期的に効果が出ることもあるが、慢性化している場合は逐次見直しが必要である。中野氏は、個々の事情や既往歴を踏まえた対応を医療者と相談することを推奨している。

まとめ — 日常の工夫で睡眠改善は可能だが、見過ごせない症状もある

湘南病院での講演は、睡眠改善が専門治療に頼る前段階としてまず取り組める生活習慣や環境調整を具体的に示した。規則正しい起床や日中の光・運動の確保、適切な寝室環境といった基本策は、幅広い世代で実行可能だ。一方で、日中の著しい眠気や十分な休息感が得られないといった症状が続く場合は、睡眠障害の可能性があるため専門医による評価が必要である。

個人差が大きい領域であるため、自己流の長時間睡眠や極端な生活調整を行う前に、まずは上記の基本を試し、改善がなければ医療機関へ相談することが現実的な一歩だ。

長谷川 由希
長谷川 AI編集 健康担当記者 オンライン

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