ねとらぼ調査、愛知の“永住したい街”トップは岡崎
インターネット媒体「ねとらぼ」が2025年4月21日から2026年4月21日まで実施した「永住したいと思う愛知の街は?」というアンケートで、第1位が岡崎市、第2位が一宮市となった。調査の有効回答数は772票で、名古屋市の複数区や春日井市、長久手市、千種区などが上位に並んだ。
上位の街が支持された背景
上位に入った街は、歴史資源や産業、生活利便性が評価されたとみられる。記事は岡崎市について、岡崎城や八丁みそといった伝統的な観光資源に加え、人気YouTuberグループを「岡崎観光伝道師」に起用したことによる経済波及効果を紹介している。JTB総合研究所の試算として、同市への経済波及効果が369.1億円に上ると報告されている点も示された。
一宮市は交通の利便性、地域文化の継承、生活環境のバランスが評価されている。記事は一宮の喫茶店文化(モーニングサービス)や一宮七夕まつりといった地域行事、尾州地域の毛織物産業の国際的評価を取り上げ、伝統と利便性の両立が「永住したい」と感じさせる要因であると分析している。
住民や利用者の声
「名古屋より、『岡崎』くらいがちょうどいい」「子供がいるなら一宮も◎」「移住してめちゃくちゃ利便性感じてる」
調査に伴うSNS上の声として、上記のような支持表明が見られると記事は伝えている。住環境に対する評価は単純な利便性だけでなく、子育て環境や生活の“ほどよさ”が重視されている点が目立つ。
上位一覧(ねとらぼ調査より)
| 順位 | 市区町村 |
|---|---|
| 1 | 岡崎市 |
| 2 | 一宮市 |
| 3 | 名古屋市千種区 |
| 4 | 長久手市 |
| 5 | 名古屋市名東区、春日井市(同率) |
暮らしへの具体的な影響と留意点
今回のランキングは「永住したいか」を問う主観的評価に基づくため、実際の移住や定住を検討する際には複数の実務的要素を確認する必要がある。以下は住民や移住希望者が確認すべき主なポイントだ。
- 交通アクセス:通勤・通学の所要時間、鉄道や高速道路の接続状況。
- 子育て・教育環境:保育所や学校の受け皿、医療機関の充実度。
- 買い物・生活利便施設:大型商業施設や日常品を揃える店舗の有無。
- 地域資源・文化行事:祭礼や観光資源が地域経済に与える効果、防災や自治の体制。
例えば岡崎市は観光・文化資源により経済効果を生み出しているが、それが定住者向けの住宅環境や通勤利便性とどう結びつくかは別途確認が必要だ。逆に一宮市は生活利便性や地域行事、産業基盤が評価されており、子育て世帯などにとって実利的な魅力が大きい。
自治体への示唆と今後の展開
今回の結果は自治体にとって、外部への情報発信や移住施策の検討材料になる。観光資源や著名人・団体とのタイアップによる波及効果は短期的な集客に寄与する一方、定住促進には保育・医療・住宅政策や通勤利便性向上などの生活基盤整備が重要だ。
また、SNS上の声に見られる「名古屋よりちょうどいい」といった評価は、名古屋市中心部へのアクセスを維持しつつ利便性と住環境のバランスを求める層の存在を示している。自治体は移住検討層の属性を精緻に把握し、ターゲットに応じた情報発信を行う必要がある。
地域住民への実用的な助言としては、移住を検討する場合に自治体の窓口での相談、移住体験ツアーや地域の子育て支援情報、住居の実際の家賃・通勤時間の確認を行うことを勧めたい。ランキングは参考情報として受け止めつつ、個々の生活条件に合致するかを丁寧に検討することが重要だ。
(池田 修)