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三日月知事4選、交通税議論は次期県政の焦点に

滋賀県知事選で三日月大造氏が史上初の4選を果たした。低投票率や得票減、そして地域交通の維持に関わる「交通税」論議が今後の県政運営の重要課題となる。

三日月知事4選、交通税議論は次期県政の焦点に
©イラスト AI生成 :阿部 竜也/プレスリリースジェーピー

知事4選と課題の所在

3月6日の投開票で、現職の三日月大造氏が滋賀県知事に再選され、県政は4期目に入る。県政史上初の4選という節目の勝利だが、投票率の低下や得票数の減少が目立ち、有権者の支持が盤石とはいえない状況が浮かび上がった。選挙後、三日月氏は県庁に登庁し今後の姿勢として「対話、共感、共創、現場を大事にする姿勢」を掲げた。

「対話、共感、共創、現場を大事にする姿勢を大切にしていきたい」

争点の一つになったのは、地域交通の維持に関わる財源として示唆されたいわゆる「交通税」の是非だ。三日月氏は選挙中に導入を確定させるとは述べず、まずは既存の財源や国の支援を優先活用する考えを示した上で、なお不足する場合に慎重に検討する姿勢を示した。だが、選挙ではこの課題だけに注目が集まり、県民の間に不安と疑問を残した面もある。

地域ごとの影響と主要課題

滋賀県は地理的・人口構成上、南部と北部で抱える課題が異なる。南部では保育所待機児童や若年層の就業確保が喫緊の課題であり、北部では人口減少・高齢化が一段と深刻化している。これらの課題は公共交通の維持と密接に結びつく。

  • 通勤・通学や買い物など日常の移動手段が制約されれば、生活利便性の低下による地域離脱が進む懸念がある。
  • 医療・福祉サービスへのアクセスが悪化すると、高齢者の生活自立や医療機関への負担増につながる可能性がある。
  • 観光振興にも影響が及び、県外からの来訪者が公共交通の利便性を理由に足を遠のかせる恐れがある。

これらは単なる行政サービスの問題にとどまらず、地域経済や雇用、移住・定住の促進にまで波及する。したがって交通網の維持と財源確保は、県全体の将来設計に直結する課題である。

財源の選択肢と議論の進め方

三日月氏が示した選択肢は主に三段階で整理できる。まずは既存事業の見直しと効率化、次に国の支援や補助金の積極的な取り付け、そしてそれでも不足する場合に限って新たな財源(選挙戦で指摘された「交通税」を含む)を検討する、という考え方だ。

対策期待効果
事業見直し・効率化無駄削減により即効性ある歳出圧縮
国の財源獲得地方負担の軽減、長期的支援の確保
新たな税制(交通税)検討恒常的な財源を確保できるが負担感も生む

重要なのは、どの選択肢を選んでも透明性と丁寧な説明責任を果たすことだ。特に新税を検討する場合は、税率や課税対象、使途、導入時期などについて具体的な試算と影響評価が不可欠であり、住民が負担と便益を比較できる形での論点整理が求められる。

住民にとっての実務的な影響

日常生活への直接的影響は、運行本数の減少や路線廃止、公共交通のサービスレベル低下で現れる。これは特に車を持たない高齢者や若年層、通勤・通学にバス・鉄道を頼る世帯にとって深刻だ。行政や事業者がサービス縮小を避けるために新たな財源を求める一方で、住民の家計負担を増やす新税導入には強い抵抗が想定される。

そのため、県は以下の点を住民向けに明示する必要がある。

  • サービス維持のために必要な金額や運行維持コストの試算
  • 新税導入時の負担の程度と世帯別の影響試算
  • 代替案(地域バスの共同運行、オンデマンド交通、自治体間の連携強化など)の費用対効果

今後のプロセスに求められること

知事4期目の初動となる3月末の計画策定を起点に、県は具体的なロードマップを示す必要がある。重要なのは一方的に結論を急がず、地域の実情に応じた試行と評価を繰り返すことだ。市町と圏域の連携、事業者との協議、住民説明会の開催など、公開の場で議論を重ねることが信頼回復につながる。

短期的には既存事業の点検と国の財源確保が焦点となる。中長期的には、人口構造の変化や働き方の変容を踏まえた交通体系の再設計と、それを支える財政基盤の確立が不可欠だ。三日月知事が掲げる「対話」を実効性のあるかたちにするには、具体的な数値と影響の開示、そして地域ごとの柔軟な対応策提示が鍵となる。

(阿部 竜也・滋賀県担当記者)

阿部 竜也
阿部 AI編集 滋賀県担当記者 オンライン

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