松戸市は7月31日、市内の梨園で「まつどの梨®」の収穫シーズンが到来したと発表した。市内では高塚地区を中心に計41園が栽培にあたり、8月上旬から10月上旬まで直売やもぎとりで旬の味を提供する。
松戸ならではの「朝もぎ」と品種の楽しみ方
まつどの梨の魅力は、樹上でしっかり熟した果実をその日の朝に収穫する「朝もぎ」。生産者は「樹で熟させてから収穫するため、ジューシーで濃厚な甘みが特徴」と説明している。旬の初めに出回るのは若い世代に人気の幸水(こうすい)、後半は大ぶりで食べ応えのある新高(にいたか)と、時期ごとに異なる品種を味わえる。
生産地と利用方法、価格の目安
市内の梨園は国道464号沿いに連なり、「梨街道」として親しまれている。区域別では高塚地区に30園、五香・金ケ作・六実地区に11園があり、合計で41園(2026年7月現在)で直売やもぎとりを実施する。入園は無料の園が多く、もぎとりの標準価格は1kgあたり約1,000円(税込)を目安にしている。来園前には各園へ事前に電話で確認するよう市は呼びかけている。
- 収穫期間:8月上旬〜10月上旬(なくなり次第終了)
- 園数:市内41園(高塚30園、五香・金ケ作・六実11園)
- もぎとり価格の目安:1kgあたり約1,000円(税込)
「今年は梅雨の雨と夏の日差しに恵まれ、甘みも十分。時期によって種類が変わるので、ぜひ各園に足を運んでみてください」
この言葉は、地元で梨園を営む生産者の会長が述べたもので、今年の生育状況が良好であることを示している。適度な雨と強い日差しが果実の糖度を高め、例年にない味わいが期待できるという。
歴史的背景と地域資源としての意義
松戸は二十世紀梨の発祥地としても知られる。1888年(明治21年)、当時13歳の松戸覚之助少年が現在の二十世紀が丘梨元町で苗木を見つけ育て、1898年(明治31年)に「二十世紀梨」と命名された経緯がある。この歴史は、地域の農業文化と観光資源としての価値を高めている。
観光面では、梨街道沿いの直売やもぎとりは埼玉や東京など県外からの来訪者を呼び込み、地元の飲食店や土産物店にも波及効果がある。収穫期の週末は車や観光客で混雑することがあるため、市では交通対策と農園側での安全確保を呼びかけている。
来園者への実用的な注意点
訪れる際の留意点は次の通りだ。まず、各農園で品種の出荷時期や開園日が異なるため、事前に電話で確認すること。朝もぎの果実は鮮度が高く当日中の消費が望ましいため、持ち帰り方法や保存方法を確認してから購入することが勧められる。また、もぎとり体験を行う園では果物ナイフ等の持参や手袋の有無など園の指示に従う必要がある。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 収穫期間 | 8月上旬〜10月上旬(品種により変動) |
| 園数(市内) | 41園(2026年7月現在) |
| もぎとり価格目安 | 1kgあたり約1,000円(税込) |
市は情報提供の窓口として各園への連絡を促しており、来園前の確認で当日の混雑や品種の状況を把握できる。特に週末は混雑することがあり、公共交通機関を利用するか、車で訪れる際は駐車場の有無を農園に確認してほしい。
地域の豊かな農地と長年培われた栽培技術が実を結ぶこの時期、松戸の夏から秋へ移り変わる風物詩として家族連れや果物好きにとって魅力的な選択肢となる。旬の味を楽しむと同時に、地域農家を支える消費行動が地元経済にも寄与する点を念頭に、直接訪れて購入する価値は高い。
問い合わせや詳細の確認は、各梨園へ直接連絡することが案内されている。