地域包括ケアや職場づくりで市と連携
群馬県太田市に本社を置く介護・福祉事業者、株式会社孫の手が、みどり市が設けたみどり市SDGsパートナー制度に登録され、2026年7月28日にみどり市役所笠懸庁舎で登録証の贈呈式が行われた。孫の手は登録番号021として正式にパートナーに加わった。
贈呈式では、みどり市産の木材で作られた登録証が手渡され、関係者の参加で記念撮影が行われた。孫の手は群馬県笠懸町をはじめ、群馬・栃木・埼玉の各地で介護や福祉サービスを提供しており、今回の登録を契機に市と情報共有や連携を深める意向を示している。
「地球に、地域に、すべての人に、まごころを」
この宣言を軸に、同社はSDGsの達成に資する活動を環境・社会・経済の三分野で整理し、2030年に向けた具体的な指標を設定した。社内の業務改善と地域活動への参加を両輪とする取り組みは、介護サービスを受ける住民や従業員の働きやすさ、さらには地域の防災・資源循環にも影響する。
掲げた主な指標と実務への影響
| 分野 | 主な指標(2030年に向けて) |
|---|---|
| 環境 | コピー用紙使用量を2025年度比で5%削減、エコキャップの寄贈を年1回以上、リユース活動を年2回以上、備蓄品点検を年2回以上 |
| 社会 | 地域活動参加を年4回以上、介護学習や職場見学の受け入れを年2回以上、地域連携に関する会議等へ年12回以上参加 |
| 経済 | (同社宣言に基づく地域での持続可能な事業運営を目指す項目を継続) |
これらの指標は単なる目標設定にとどまらず、日常業務や地域活動の頻度に基づく具体的な計画を示している点が特徴だ。例えば用紙削減やLED化などの取り組みは運営コストと環境負荷の双方に影響し、備蓄品の整備・点検は災害時の事業継続性や利用者の安全確保につながる。
住民と職員に及ぶ具体的効果
- 利用者側:地域連携の強化や地域包括ケア推進により、住み慣れた地域での継続的な支援が期待される。
- 職員側:職場見学や学習機会の提供、働きやすさ向上の取り組みは人材確保・定着に寄与する可能性がある。
- 地域全体:資源の再利用や備蓄強化は地域の防災力と環境負荷低減に貢献する。
とくに人口高齢化が進む都市周辺部においては、地域包括ケアの実効性が住民の生活の質に直結する。地域の介護事業者が市と連携して定期的な会合や活動を行うことは、サービスの隙間を埋め、急変時の連携を速める効果が見込まれる。
みどり市SDGsパートナー制度の位置づけ
みどり市SDGsパートナー制度は、市内でSDGs達成に資する活動を行う企業・団体を登録し、取り組みを周知・共有する仕組みだ。登録企業と市が情報交換を行いながら、みどり市が掲げる「SDGs未来都市」や「みどり5つのゼロ宣言」の達成を目指す。
孫の手の登録は、地域内の他事業者にとってもモデルケースとなる可能性がある。運営側が設定した回数基準(会議参加や地域活動の頻度など)は、地域連携の実効性を評価・比較する指標としても機能し得る。
今後の注視点と住民向け実用情報
今回の登録を受け、住民や関係者が注目すべき点は次の通りだ。
- 地域イベントや会合への参加スケジュール:孫の手が年数回予定する地域活動や会議に参加することで、地域連携の具体的内容や相談窓口が把握できる。
- 職場見学・学習機会の提供:介護職を志す学生や転職希望者は、年2回以上の受け入れを情報収集の機会として活用できる。
- 災害時の備蓄・対応:事業者側で備蓄品の定期点検が行われることで、地域での支援体制の信頼性向上につながる。
具体的な日程や参加方法については、みどり市および株式会社孫の手の広報・窓口に問い合わせること。市の登録制度は今後も登録事業者を増やす方針で、地域の多様な主体が参画するほど住民サービスの幅も広がる。
今回の登録は、介護サービスの提供者が環境対策や人材育成、地域活動を一体的に掲げて市と連携する動きを示した。地域課題の解決には複数主体の継続的な協働が不可欠であり、今後の取り組みの進捗と具体的成果に住民の関心が向けられるだろう。