変化球主体で5回までパーフェクト、7回無失点の圧巻
7月31日、東京ドームで行われたプロ野球公式戦で、読売ジャイアンツのハワード投手がDeNAを相手に7回無失点の好投を見せた。試合は巨人が6-0で勝利。ハワードは立ち上がりから変化球を中心に組み立て、5回まではパーフェクトピッチングを続けた。「球威で押す」典型的な外国人投手のイメージとは一線を画し、日本のベテラン投手を思わせるオーソドックスな投球スタイルを披露した。
初対戦の相手打線を前に、ハワードは真っすぐの最速が140キロ台後半ながら、速さだけに頼らない配球でDeNA打線を封じた。球審のストライクゾーンが狭いという状況下でもコントロールはまずまずで、四球で崩れるタイプには見えなかった。大城のリードも効き、真っすぐを速く感じさせる攻めが功を奏した可能性がある。
- 試合結果:巨人6-0DeNA(7月31日、東京ドーム)
- ハワード:7回無失点、5回までパーフェクト
- 球速の目安:直球は140キロ台後半
来日初先発からの復調経緯
ハワードは来日後、4月4日のDeNA戦で来日初先発し3回1/3で4失点。その試合ではバント処理で右ふくらはぎを痛めて降板していた。6月30日にファームの試合で復帰して以降、三試合で合計15イニングを投げて3失点と結果を出し、先発ローテーションに復帰していた。そこからの好投が1軍でも継続された形で、この日の内容は復調の証しといえる。
| 時期 | 内容 |
|---|---|
| 4月4日 | 来日初先発:3回1/3で4失点、右ふくらはぎ負傷で降板 |
| 6月30日 | 二軍で復帰 |
| 直近三試合(ファーム) | 15イニングで3失点、3連勝 |
| 7月31日(東京ドーム) | 一軍先発:7回無失点 |
来日初先発での負傷と不本意な結果から、二軍での再調整を経て一軍に戻ってきたハワード。投球の中心を変化球に据え、速球は140キロ台後半にとどめながらも打者を差し込む球質を持っている点が、復活の糸口になっている。
チーム内での位置付けと今後の展望
巨人の先発陣は、メジャーから移籍してきた小笠原の存在もあり充実の様相を呈している。外国人枠の兼ね合いからローテーションの調整は避けられないが、ハワードは谷間の先発であっても安定感を期待できるレベルにあると言える。今後はウィットリーとの兼ね合いなど、起用法が注目される。
試合後の数字だけを見れば、7回無失点という結果には文句の付けようがない。だが、技術的な側面ではまだ未知数な部分も残る。打者にとって真っすぐの速さは絶対的な武器とは言えないため、配球とリードの精度、変化球の切れや球質の持続性が長期的にどう推移するかが鍵になる。
セ・リーグは巨人と阪神のマッチレースになるとの見方が強い中で、ハワードの存在は巨人の先発ローテーションに厚みをもたらす。下半期に向けての起用法次第では、チームの勝ちパターンを支える一角となり得るだろう。
短期的にはこの日の好投がそのまま勢いとなる可能性があり、長期的には故障歴と球質の特徴をどう管理していくかが課題だ。ファンやチームにとっては、彼が“予想外の安定感”を持続できるかどうかが大きな注目点となる。
(取材・文=藤本 蓮)