アンケートで宇都宮市がトップ、利便性と支援充実が評価
All About ニュース編集部が2026年6月6〜8日に実施した「栃木県の市で子育てがしやすいと思う市に関するアンケート」(全国10〜70代の男女250人を対象)で、宇都宮市が157票を集め、栃木県内の市の中で1位となった。2位は同率で栃木市と那須塩原市がそれぞれ20票だった。
調査は有権者層を広く含む全国規模のアンケートであり、回答者の多くは都市機能や子育て支援の観点から評価を行っている。公表されたコメントには、医療や保育支援、交通基盤と公園の多さを理由に挙げる声が多くみられた。
「医療費用の助成が充実しており、教育のインフラが整っている」(50代男性/福島県)
宇都宮市は県庁所在地としての都市機能を備える一方、近年は都市内の公共交通整備も進み、2023年には次世代型路面電車(LRT)が運行を開始した。アンケートの評価では、こうした交通利便性の向上が子育て世代の移動や通院、保育園や学校へのアクセスに資すると受け止められている。
上位3市の特徴と住民への影響
| 順位 | 市名 | 票数 |
|---|---|---|
| 1 | 宇都宮市 | 157 |
| 2 | 栃木市 | 20 |
| 2 | 那須塩原市 | 20 |
上表のとおり、宇都宮市が大差で1位となった点は注目に値する。栃木市は街なかの景観と落ち着いた居住環境、公園や子育て支援施設の整備が評価された。那須塩原市は自然環境やアウトドア・レジャーの近接性、リゾート性と新幹線駅でのアクセスの良さが支持理由として挙げられている。
- 宇都宮市:都市サービスと交通利便性、医療・保育の整備が評価。
- 栃木市:歴史的景観や落ち着いた生活環境、近年の公園整備が好評価。
- 那須塩原市:豊かな自然とアクセスの両立が魅力。
アンケート結果の受け止めと留意点
今回の調査は回答者250人によるもので、全国の幅広い年代からの評価が反映されているが、回答数自体は大規模調査に比べれば限定的である。そのため、単独のランキング結果をもって自治体の実情を全面的に判断することは避けるべきだ。しかし、回答者の選定やコメントに見られる傾向は、一般的なイメージや実際の施策の浸透度を示す指標として参考になる。
自治体側にとっては、子育て環境の外部評価は移住促進や定住対策、地域ブランドの強化に結びつきやすい。とくに若年の子育て世代が住まいを選ぶ際は、医療や保育、通学の利便性、公園などの遊び場の有無が重視される傾向にあるため、各市の取り組みが今後の人口動向に影響を与える可能性がある。
栃木県内の子育てに関する実用的な確認ポイント
家庭が自治体を比べる際に役立つ観点を整理する。
- 保育・幼児教育の入所状況や待機児童の有無(市役所の子育て支援窓口で最新情報を確認すること)。
- 医療機関の体制と小児科・周産期医療のアクセス状況(夜間・休日の受診手段も確認)。
- 通勤・通学の交通利便性(LRTや鉄道・バスの運行状況、保護者の移動負担)。
- 公園・遊び場や子育て支援施設の分布(実際に見学して安全性や設備を確かめる)。
自治体が公表する施策や助成の詳細は市ごとに異なるため、具体的な金額や対象年齢、手続きなどは各市の公式サイトや窓口で確認することを推奨する。アンケートのコメントには「医療費助成が充実している」との指摘もあり、自治体ごとの助成内容が子育て世代の判断材料になっていることがうかがえる。
地域課題と今後の展望
栃木県全体でみると人口減少や少子化は続く中、各市は子育て世帯の定着・呼び込みを重要課題としている。都市機能を持つ宇都宮市が高評価を得た一方、自然環境を評価する声が那須塩原市に集まったように、求められる子育て環境は世帯ごとに多様である。自治体は多様なニーズに応えるため、保育サービスの拡充だけでなく、働きやすさや通勤負担の軽減、地域コミュニティの支援といった複合的な施策を深化させる必要がある。
今回のランキングはあくまでアンケートの結果であり、地域を選ぶ決め手は家庭ごとに異なる。だが、評価の高い自治体の特徴を知ることは、住まいや子育て環境を検討する際の有益な手がかりとなる。市区町村の窓口や公式情報を確認し、実際に地域を訪れて環境や支援の実態を確かめることを勧めたい。
(報道・栃木県担当記者 小林 直樹)