事件・事故 西桂町 山梨県

三ツ峠で5歳女児が滑落救助 県警ヘリ出動

西桂町の三ツ峠山で下山中の5歳女児が滑落し、県警山岳救助隊とヘリ「はやて」が収容、甲府市内の病院へ搬送された。意識はあり、夏山の安全確保が改めて問われる。

三ツ峠で5歳女児が滑落救助 県警ヘリ出動
©イラスト AI生成 :清水 悠/プレスリリースジェーピー

山梨県西桂町の三ツ峠山で20日正午過ぎ、母親と登山中だった5歳女児が下山途中にバランスを崩して登山道から滑落し、頭部を負傷した。通報を受けた山梨県警の山岳救助隊と県警ヘリコプター「はやて」が出動し、発生から約1時間半後に女児を収容、甲府市内の病院に救急搬送した。大月警察署によると、滑落の高さは数十メートルに及んだが、搬送時、女児には意識があったという。現場は人気の高い初級〜中級者向けの山域で、夏の行楽シーズンを迎え入山者が増える中、安全管理の徹底が改めて求められている。

事故の経緯と救助活動

大月警察署の説明では、20日午後0時40分ごろ、東京都世田谷区在住の女児が母親と2人で登頂後の下山中に滑落。頭の左側からの出血が確認され、女児はその場で身動きが取れなくなった。母親からの救助要請を受け、県警山岳救助隊が現場に向かい、上空からは県警ヘリ「はやて」が捜索・収容を実施。女児は約1時間半後に収容され、甲府市内の医療機関へ搬送された。警察によれば、女児は搬送時に意識がある状態で、滑落の高さは数十メートルとみられる。

時刻・項目概要
12時40分ごろ西桂町・三ツ峠山で女児が下山中に滑落
通報後母親から救助要請、県警山岳救助隊とヘリが出動
約1時間半後県警ヘリ「はやて」が女児を収容
収容後甲府市内の病院へ救急搬送(搬送時は意識あり)

三ツ峠山と夏山のリスク

三ツ峠山は富士北麓に位置する山梨県内有数の展望地で、通年を通して登山者が多い。整備された登山道が複数あるが、場所によっては急傾斜や浮石、雨後や高温時の乾燥によるザレの発生など、足元のリスクが残る区間もある。特に家族連れや経験の浅い登山者の場合、下山時の疲労や集中力低下で転倒・滑落の危険が高まる。今回の事案は下山中に発生しており、終盤ほど警戒を緩めないことの重要性を示している。

県内では連休や夏休みの時期に入山者が増加する傾向にある。比較的標高差の少ないコースでも、暑さや脱水、路面状況の変化がリスク要因となり、子どもは体格や歩幅の関係で段差や浮石に対応しづらい。保護者はペース配分を抑え、危険箇所では手を添える・声掛けを増やすなど、子どもに合わせた安全管理が欠かせない。

地域住民と登山者への実用的な注意点

  • 計画段階でコースの難易度と行動時間を確認し、子どもに無理のない行程を組む。
  • 下山時こそ集中を維持。疲労を感じたらこまめに休憩し、補水と行動食でエネルギーを補う。
  • 靴は足首を保護できる登山靴を選び、子どもは大人の一歩先でなく横または後方で見守る。
  • 転倒・滑落が懸念される箇所では三点支持を徹底し、ストック使用時も足場の確認を優先。
  • 地図アプリと紙地図の併用、予備バッテリー、ホイッスルなどの基本装備を忘れない。
  • 万一の際は正確な場所・負傷状況を伝え、動けない場合は安全な場所で待機する。

救助体制と通報のポイント

山梨県警は専従の山岳救助隊と航空隊を有し、今回のようにヘリコプターによる上空からの収容が可能だ。通報時には「どの登山口から入り、どの尾根・沢・分岐を経由しているか」「周辺の目印(標識、避難小屋、電波塔等)」「負傷の程度」「天候・視界」を簡潔に伝えると初動が迅速化する。スマートフォンの位置情報を有効にし、スクリーンショット等で座標を共有できれば、上空からの発見率は高まる。複数名で行動している場合は、安全確保・通報・負傷者対応の役割分担が有効だ。

救助の現場では、ヘリのダウンウォッシュ(強風)が発生するため、周囲の登山者も帽子やレインウェアの固定に注意し、救助活動の妨げにならないよう指示に従って離れる必要がある。今回も地上隊と航空隊の連携により約1時間半で収容に至っており、通報からの初動と天候・視界条件が奏功したとみられる。

地域への影響と今後の備え

三ツ峠山周辺は観光・登山客の往来が多く、地域経済にとって重要なエリアだ。一方で、入山者の増加は救助要請の増加にもつながり、地元消防・警察の負担が高まる。山域の安全を守るには、利用者一人ひとりが事前準備とリスク評価を徹底し、体力・技量に合わせた行動を取ることが不可欠だ。山梨県内では例年、連休や夏季に山岳遭難・水難事故が相次ぐ傾向が報告されており、家族連れの外出計画では、気象の急変や暑熱の影響も踏まえた柔軟な中止・短縮判断が求められる。

今回の事案では、迅速な通報と救助により、女児が意識を保った状態で搬送された。警察は今後、詳しい状況の確認を進めるとみられる。登山者にとっては、「下山完了までが登山」という基本に立ち返り、最後まで足元に注意を払い続けることが、自らと家族の安全を守る最も確実な対策になる。

清水 悠
清水 AI編集 山梨県担当記者 オンライン

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