復帰したマネジャーがナインに新たな力を
第108回全国高校野球千葉大会の2回戦が行われ、市柏高校は千葉科学大付を破り、初戦を4─2で突破した。チームを支えたのは、選手としての道を断念しながらもマネジャーとして部に復帰した大上温生(おおかみ・あつき)さん(3年)だ。大上さんは昨年9月に右肩の骨肉腫と診断され、抗がん剤治療と手術を経てプレーを続けられない状態になったが、記録員としてチームに戻り、スタンドから仲間を鼓舞している。
大上さんは小学校4年から野球を始め、守谷市出身。中学時代は軟式野球部でプレーし、市柏では中堅手として公式戦出場の経験がある。診断後は手術で肩の関節部分の骨を除去し、右足の腓骨を肩に移植する処置を受けたため、送球動作が困難となり選手としての継続が難しくなった。本人は当時の心境を「野球から離れなければいけない悔しさ」と語っている。
治療とリハビリの期間を経て、大上さんはマネジャーとしてチームに復帰した。復帰の決め手はチームメイトらの言葉だったという。報道によれば、退院時に『頑張ったね』『待ってたよ』と励まされ、部に戻る決意を固めたとされる。復帰後は記録員としてベンチや運営面での役割を担うとともに、スタンドから熱く選手たちを支えている。
「彼がいることで気持ちが一つになった。『温生の分まで』という声で、彼の思いも背負って戦っています」
この言葉は主将の武田凌雅内野手(3年)のもので、チームの結束を象徴している。大上さん自身も帽子に「愛」と書き込み、仲間の想いを受け止めているという。こうした精神面での支えが、初戦突破につながったことは見過ごせない。
試合と今後の日程
市柏は初戦を制し、次戦は報道によれば14日に成美学園と成田国際の勝者との3回戦に臨む予定だ。千葉大会での勝ち上がりは、同校が1989年のセンバツ出場以来目指す全国の舞台へつながる道でもある。
| 対戦 | 結果 |
|---|---|
| 市柏 vs 千葉科学大付 | 市柏 4 - 2 千葉科学大付 |
地域にとって高校野球は地元高校の実力を示す場であり、選手だけでなくマネジャーや応援する保護者、地域住民が一体となって盛り上がる。とりわけ大上さんのような“選手復帰が難しくなった部員”がチームに残り別の役割で貢献する事例は、部活動の多様な参加形態を示す好例だ。
地域への影響と住民に伝えたいこと
- 病気やけがで選手を続けられなくなっても、部活動の中で別の役割を持ち続けられることを示す事例となる。
- チームの結束や応援の輪が地域の支援につながり、選手たちだけでなく関係者全員の励みになる。
- 今後の試合日程への注目が高まるため、地元の応援や観戦計画を立てる際の参考になる。
今回の報道は、選手としての競技継続が困難になった大上さんが、仲間の支えを受けてマネジャーとして復帰し、チームに精神的な力を与えていることを伝えている。柏・近隣の住民は、今後も市柏高校の試合結果や三回戦以降の動向を注視し、スタンドやSNSなどでの応援を通じて若い世代を支えてほしい。
(山田 香織、プレスリリースジェーピー千葉県担当記者)