ホーム 最新情報 米海軍、艦隊の近代化予算の50%にあたる17億7000万ユーロを無駄遣いしたとの批判

米海軍、艦隊の近代化予算の50%にあたる17億7000万ユーロを無駄遣いしたとの批判

127
0


18.4億ドルの「無駄遣い」:アメリカ海軍の巡洋艦近代化プログラムの失敗

最近、アメリカ合衆国の政府責任局(GAO)による報告書が発表されました。この中で、アメリカ海軍が2015年以降、18.4億ドル(約1.77億ユーロ)を不適切に管理していたことが明らかになりました。これは、ティコンデロガ級巡洋艦のリハビリテーションプログラムに関連するもので、7隻の巡洋艦を近代化するために投入された資金のほぼ半分に相当します。

海軍の管理能力に対する厳しい批判

この報告書では、アメリカ海軍が近代化プログラムをどのように計画し、管理してきたかについて厳しく批判しています。特に、「監視の欠如」やスケジュールの遅延、無駄なコスト、低品質の作業などの問題が指摘されています。また、近代化された7隻のうち4隻が配備される前に退役してしまったため、18.4億ドルの投資がほとんど無駄になったとのことです。

不適切な資金配分の実態

報告書では、巡洋艦への資金配分がどのように行われたかが詳細に示されています。デプロイされなかった艦船に対しても多額の資金が投入されています:

  • USS Hue City:1億6115万ドル
  • USS Anzio:2億5054万ドル
  • USS Cowpens:6億7856万ドル
  • USS Vicksburg:7億4505万ドル

これらの支出は、初めに複数の巡洋艦を退役させるという提案が合衆国議会によって拒否されたにもかかわらず行われたため、さらに大きな失望を呼んでいます。

将来に向けた改善提案

GAOは、今後の近代化プログラムに向けた6つの改善提案を海軍長官に提出しました。これには、今後の大規模近代化に向けた計画と監視のポリシーの更新や、プログラムの問題の原因を評価し、将来的に同様の問題を避けるための取り組みが含まれています。また、近代化された3隻の巡洋艦の運用上の影響を2026年度と2027年度に評価することが求められています。

海軍が直面する広範な運用課題

この報告は、アメリカ海軍が直面するさまざまな運用課題の文脈で重要です。特に、近接海洋作戦で不可欠な揚陸艦の維持管理に関する問題が指摘されています。別のGAOの報告書では、これらの艦船の約半数が通常使用不可であり、演習や配備に悪影響を及ぼしていることが強調されています。

この報告書は、アメリカ海軍の巡洋艦近代化プログラムの特定の課題だけでなく、リソース管理や1.77億ユーロの無駄遣いといったより広範な困難にも焦点を当てています。これらの発見は、今後の近代化プロジェクトの計画と管理における重要な改革を促す可能性があります。

  • 田中 俊介(軍事専門家)
  • 佐藤 美紀(防衛ジャーナリスト)
  • 鈴木 健一(安全保障アナリスト)
こちらもお読みください:  中国、核爆弾並みの威力を持つ恐るべきマイクロ波兵器を開発し、空からの脅威を無力化する

若い独立系メディアとして, プレスリリースジェーピー あなたの助けが必要です。Google News をフォロー、ブックマークしてください!

Google Newsでフォロー