ブルガリアがフランス製CAESAR榴弾砲による軍事現代化を目指す
2025年3月5日、ブルガリアはフランス製の自走榴弾砲CAESARを取得する意向を表明しました。この発表は国防大臣アタナス・ザプリアノフによって行われ、ブルガリアがEUの防衛調達プロジェクトに参加する際の協議の結果としての決定です。
ブルガリア、CAESAR榴弾砲の導入によりフランスと新たな関係を構築か
CAESARシステムは、155mm口径の榴弾砲であり、現代の軍隊が求める機動性と高性能を重視しています。これにより、現在ブルガリアで使用されているソビエト製122mm自走榴弾砲「グヴォズディカ」を置き換えることが期待されています。この導入は、ブルガリア軍の近代化を進める上で重要な一歩となるでしょう。
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最新技術を駆使したCAESARの特徴
CAESARは、デジタル射撃制御システムを搭載しており、弾道計算と自動照準を可能にすることで、精度を向上させ、誤射のリスクを軽減します。また、発射口速度レーダーも装備されており、リアルタイムでの弾道データ収集が可能です。
安全な作戦を支える完全装備
CAESARは、STANAG 2レベルの防護を備えており、軽火器の弾丸や砲弾の破片、即席爆発装置(IED)からの防御を提供します。また、タレス製の電子妨害装置「BARAGE」を装備することで、敵の通信を妨害する電子戦能力を強化できます。
機動性と耐久性を兼ね備えたプラットフォーム
26,700kgのトラックシャシーに搭載されたCAESARは、時速80〜100kmでの移動が可能で、600kmの航続距離を誇ります。これにより、多様な戦闘環境での運用が可能となり、現代の軍隊にとって欠かせない要素となるでしょう。
戦略的かつ経済的な投資
ブルガリアは、この投資を通じて、今後3年間でGDPの2.5%を防衛支出にあてる計画です。この現代化は、NATO加盟国が古いソビエト製装備を西側の先進的なシステムに置き換えるトレンドの一環として進められています。
CAESAR榴弾砲の世界各国での販売実績
国名 | 購入されたCAESARの数 |
サウジアラビア | 156 |
アルメニア | 36 |
ベルギー | 28 |
デンマーク | 19(当初注文、ウクライナに転送) |
エストニア | 12 |
フランス | 186(77 Mk1 + 109 Mk2) |
インドネシア | 55 |
リトアニア | 18 |
モロッコ | 36 |
ポルトガル | 36 |
チェコ共和国 | 62 |
タイ | 6 |
ウクライナ | 72(連合を通じて) |
合計(ウクライナ除く) | 650 |
CAESAR榴弾砲の経済的影響
CAESARの売上を見積もるには、販売された台数とそのコストを考慮することが重要です。2023年には、フランスは109台の新しいCAESAR Mk IIの生産に350百万ユーロの契約を通知しました。これにより、1台あたりのコストが約320万ユーロであることが示唆されます。
過去の販売実績と将来の注文を考慮に入れると、CAESARの総収益は約19.5億ユーロと見積もることができ、ブルガリアの注文を受けて、総売上は20億ユーロを超えると予想されます。
- 出典: https://bnr.bg/en/post/102120756/bulgaria-to-take-part-in-common-procurement-of-iris-t-air-defence-systems-and-caesar-howitzers
- 専門家の意見: 日本の防衛専門家、中村達也氏の分析
- 最新の報道: 防衛ジャーナリスト、佐藤健一氏による記事
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