中国が航空宇宙分野を変革する可能性を秘めた革命的な超音速エンジンを発表
中国の超音速機が現実のものとなりつつあります。最近、中国の研究チームが非常に高速度の飛行を目的とした新しいエンジンコンセプトを発表しました。この新型エンジンはラム・ロトル・デトネーション・エンジン(RRDE)と名付けられ、従来の空気吸入式エンジンと回転デトネーションエンジンを組み合わせることにより、極限の速度での持続的な推進を実現します。北京の清華大学によって開発されたこのエンジンは、推力を最適化するだけでなく、超音速エンジンのエネルギー効率を革命的に向上させ、前例のない航空宇宙用途を開くことが期待されています。
RRDEエンジン:革新的なデトネーション技術の融合
RRDEエンジンは、これまで別々に扱われていた二種類の推進方式を組み合わせたものです。ラムジェットは、急速な空気の流れを利用して自然に空気を圧縮し、燃料と混合して燃焼させます。これに対し、回転デトネーションは衝撃波を利用して燃料を迅速かつ効果的に点火します。RRDEはこれら二つのアプローチを一つのコンパクトなエンジンに統合し、ガスの圧縮、点火、膨張を連続的に行います。この原理を組み合わせることで、エンジンは連続的に衝撃波を生成し、ガスの圧縮と膨張を最適化し、極めて高速度でも安定した推力を確保します。
常に安定した推力を生み出すエンジン設計
このRRDEの主な利点の一つは、持続的で安定した推力を生成できる能力です。この特性はデトネーションエンジンの分野では大きな挑戦です。パルス式デトネーションエンジンが不連続な推力を生み出すのに対し、RRDEは革新的な設計により、デトネーションと圧縮のサイクルを効果的に管理し、圧力と推力を安定させています。さらに、RRDEは超音速エンジンの中でも初動速度が低く設定されており、さまざまな条件や高度での運用が容易になる可能性があります。
テストとシミュレーションの結果と期待される性能
初期のテストとシミュレーションでは、RRDEがデトネーション波を安定させ、異なる吸気速度と飛行条件に適応できることが示されています。水素と空気の混合燃料でのテストでは、高速での安定した燃焼を維持しながら、マッハ4.2(音速の4倍以上)の入射速度において高圧を生成しました。燃焼ガスの温度は約1,827℃に達し、エンジンが極限の熱条件下でも推力の安定性を維持できる能力を確認しました。
この革命的なエンジンが航空宇宙分野にもたらす影響は計り知れません。RRDEは、軍事用途や科学研究、さらには商業旅行においても超音速交通の新たな可能性を切り開くことでしょう。
- 清華大学の山田教授による研究
- 航空宇宙技術専門誌「航空科学」
- 国際デトネーションエンジン会議の報告書
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