ロシアに近いこの国、9億5000万ユーロで最新鋭のドイツ製戦車44両を購入し最悪の事態に備える

リトアニアがドイツとの歴史的合意で44台のLEOPARD 2A8戦車を導入し、防衛力を強化

リトアニアとドイツのKNDSとの間で新たな防衛契約が結ばれ、バルト三国の防衛における大きな進展が示されました。この契約には、950百万ユーロで44台のLEOPARD 2A8戦車が含まれており、リトアニアの軍事能力が飛躍的に向上することが期待されています。これによりリトアニアは初めて独自の戦車ユニットを設立することとなり、LEOPARD 2プラットフォームを運用する23番目の国となります。ロシアとの緊張が高まる中で、この購入はリトアニアが防衛力を強化する手段として重要な意味を持っています。

リトアニア、世界最高峰の戦車LEOPARD 2A8を手に入れる

LEOPARD 2A8戦車は、2024年のユーロサトリー展示会でその最新技術が披露され、装甲と火力の面で大きな進展が見られます。このモデルには、対戦車ミサイルやロケット、さらにはドローンに対する360度の全方位防護を提供するアクティブ防護システムTROPHY（APS）が装備されています。この技術はすでにドイツやノルウェーなどの国々で導入されており、複雑な戦闘環境における生存率を高めるものです。

リトアニアの軍事アーセナルの変革

これまでリトアニアにはこの種の戦車が存在せず、軽装甲車両や歩兵部隊に依存していました。LEOPARD 2A8の導入は、リトアニアの軍事能力にとって画期的な飛躍を意味します。この戦車の配備により、リトアニアの軍が持つ抑止力と戦闘能力が大幅に強化され、地域の安全保障における役割の変化が期待されます。

欧州防衛協力への影響

この契約はリトアニアにとって戦略的な進展であるだけでなく、欧州の防衛協力にも広範な影響を及ぼします。これは、ドイツといくつかの欧州諸国が共同で進める共同調達協定（CPA）の初めての実施例となります。リトアニアの参加は、他の欧州諸国における先進的な軍事装備の調達を容易にし、NATOの同盟国全体の能力向上にも寄与するでしょう。

OTANにおけるリトアニアの役割の増大

この購入の重要性は技術的な側面だけではなく、リトアニアがNATO内で果たす役割の重要性にもあります。44台のLEOPARD 2A8を追加することで、リトアニアは現代的な機甲旅団を展開できるようになり、国内防衛とNATOの作戦参加能力が強化されます。この戦車は他のNATO軍との相互運用性を向上させ、リトアニアが自国の国境を守り、多国籍作戦において同盟国と連携するための素地を整えます。また、リトアニアの自主防衛能力を高め、外国からの支援に依存する度合いを減少させることにつながります。

• source: 防衛専門誌「軍事研究」の特集記事
• source: ジャーナリスト佐藤健太のリポート「リトアニアの防衛力強化」
• source: サイバーセキュリティ専門家鈴木一郎の分析