フランス軍、DROIDEプログラムでロボティクスの統合を加速中
フランスの武器調達局（DGA）は、ロボティクスの発展において新たな段階を迎え、KNDSフランスとサフラン エレクトロニクス＆ディフェンスに7年間の枠組み契約を授与しました。このDROIDEプログラムは、自律システムに関するフランスの軍事能力の近代化を目指し、2030年から2035年に向けて陸上ロボティクスプラットフォームの利用を強化するという大きな方向性の一環です。
DROIDEプログラムの意義と戦略
DROIDEプログラムは、地上戦闘におけるロボティクス統合戦略の中心的要素となっており、DGAは数年前からこの優先課題に取り組んでいます。フランス軍は、物流、偵察、戦闘の各分野での軍事作戦を支援するためのロボティクスシステムの可能性を評価しています。この枠組み契約は、ロボティクスプラットフォームの技術成熟度を進展させることを目的としており、地形や操作条件による特有の課題も考慮されています。
ロボティクスの実証実験と計画
このプログラムでは、戦闘部隊を支援し、兵士のリスクを軽減するために設計されたマルチミッション型ロボットデモンストレーターの開発が計画されています。フランスの軍事ロボティクスの最近の歴史では、FURIOUSプログラムを通じての能力拡充が見られ、DROIDEの前段階として、さまざまなサイズのデモンストレーターが開発されました。
現場での試験と今後の展望
フランス軍は、サヘル地域でのロボットミュールを使った実験を含め、現場試験を積極的に進めています。2024から2030年の軍事プログラム（LPM）は、兵士とその環境との相互作用が可能な地上ロボットの開発が必要であると強調しています。このアプローチにより、展開された部隊のリスクが減少することが期待されています。
技術的および戦術的課題
ただし、武装ロボティクスシステムの展開には、複雑な技術的および運用上の課題があります。2024年11月の上院での聴取では、ジャン＝ピエール・シル将軍が自律的移動や火力制御に関連する困難について言及しました。LPMでは、2030年までにこれらのロボティクスシステムの初期統合を計画していますが、運用環境における効率性と安全性を確保するための試験は続けられます。
この記事では、DGAとフランス軍の自律システムの統合加速への取り組みについて探ります。マルチミッションデモンストレーターを中心に研究開発を構築することで、未来の運用ニーズに最も適した技術ソリューションを特定しつつ、軍事ロボティクスの戦略的な領域における産業と技術の主権を維持することを目指しています。
- 村上俊介：サイバーセキュリティ専門家
- 佐藤智子：技術ジャーナリスト
- 川村明：防衛技術アナリスト
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