フランスの最新戦車、57トンの重量を誇り、敵の装甲を貫通できる世界最高峰の砲を搭載

新たに生まれ変わったルクレール戦車、アスカロン140mm砲を搭載

ユーロサトリー展示会で発表された「老舗」ルクレール戦車は、32年の歴史を経て大きく進化しました（初号機は1992年1月12日に納入）。フランス陸軍の最前線を担うこの戦車は、「ルクレール・エボリューション」と名付けられた新バージョンを披露し、最先端の技術を取り入れています。その中でも特に注目されるのが、優れたモジュラリティと火力を誇るアスカロン砲です。

ルクレール・エボリューションの新しい姿

未来の戦闘車両として期待されるルクレール・エボリューションは、先代たちの頑丈さを守りつつ、革新的な特徴を取り入れています。基本構造—エンジン、シャーシ、履帯—はそのまま維持されており、オリジナルプラットフォームの信頼性を確保しています。この戦略的選択により、主に砲塔や武装といった重要な要素に技術的進化が集中されています。

フランスの戦車業界は、イタリアとドイツの新たな競争相手の登場を懸念しています。

アスカロン砲：技術革新の象徴

ルクレール・エボリューションの改良点の中で、特に際立つのがアスカロン砲です。この砲は、わずか30分で120mmから140mmに口径を変更できる能力を持ち、ミッションの具体的なニーズに応じた武装の適応を可能にします。さらに、砲の周囲に施された六角形の保護装置は太陽光による熱の影響を軽減し、過酷な環境でも射撃精度を保ちます。

防御力の向上

ルクレール・エボリューションは攻撃力を強化するだけでなく、防御面でも進化しています。ドローン対策システムを搭載し、屋根に設置された小型砲から特殊弾を発射することが可能です。また、新しいポッドは遠隔操作される自爆ドローンを飛ばせる機能を持ち、360度のパノラマ視界を提供するセンサーとともに、航空及び地上からの脅威に立ち向かう能力を強化しています。

新技術に適応する乗員体制

先進技術の導入に伴い、乗員の数が3人から4人に増加しました。この増員により、情報の流れをより効果的に管理することが可能となり、指揮官はデータに圧倒されることなく戦略的決定に集中できます。

2030年の運用開始が予定されているルクレール・エボリューションは、フランス市場だけでなく輸出にも対応しています。新技術の提供が既に他国の軍隊との協議に入っており、旧型ルクレールのアップグレードも視野に入っています。

• 出典：KNDS
• フランスの核兵器保有数に関するデータ
• 軍事技術に関する日本の専門家の見解