ホーム 最新情報 フランスとエアバス、日本と連携し新たな超伝導技術で未来の航空を築く

フランスとエアバス、日本と連携し新たな超伝導技術で未来の航空を築く

387
0


エアバスと東芝が手を組み、水素を核とする航空の未来を切り開く。

エアバス・アップネクストは、持続可能な技術に特化したエアバスの子会社であり、東芝エネルギーシステムズ&ソリューションズ株式会社は、東芝グループのエネルギー部門です。両社は、水素で推進される未来の航空機に向けた超伝導技術の経験を共有するための協力を発表しました。この業界の巨人たちの提携は、二メガワットの超伝導エンジンを共同開発し、航空の風景を根本的に変え、従来の環境への悪影響を軽減しようとしています。

水素航空の未来を見据えた超伝導技術の可能性

航空産業の脱炭素化が急務となっている今、水素を燃料とする航空機は、2050年までにネットゼロエミッションを達成するための有望なソリューションです。超伝導技術は、-253℃の液体水素を燃料として使用し、電気推進システムを効率的に冷却することで、ほぼ無損失の電力伝送を可能にし、エネルギー効率と性能を飛躍的に向上させることが期待されています。

革新的な技術の進化に向けた取り組み

「この東芝との提携により、従来の部分的な超伝導エンジンや電動エンジンの限界を超える独自の機会が得られます。エアバスの水素航空機に向けた設計の新たな可能性を切り開くため、画期的な技術を開発することを目指しています」と、エアバスのシニアバイスプレジデントであるグジェゴシュ・オムバハ氏は述べています。

革新を支える東芝の専門知識

「東芝の高電流超伝導技術、精密モーター制御技術、先進的な回転機械技術は、このパートナーシップの強固な基盤を形成します。私たちは、航空機の未来を形作る超伝導技術の巨大な可能性を認識しています。この協力が新世代の航空技術の進展に重要な役割を果たすと確信しています」と、東芝エネルギーシステムズ&ソリューションズの責任者である竹内努氏は述べています。

持続可能な未来へのコミットメント

エアバスが過去十年間にわたり超伝導技術の開発に注力してきたこと、そして東芝が半世紀にわたりその応用研究を行ってきたことは、両社が常に革新を追求している証です。最近、エアバス・アップネクストは二メガワットの超伝導電動推進システムをテストするデモンストレーター「クライオプロップ」を発表しました。東芝は2022年にモビリティ用途の二メガワット超伝導エンジンのプロトタイプを披露しました。

国際的パートナーシップの新たなステージ

この合意は、2024年のジャパンエアロスペース展において、東京で署名されました。この協力関係は、エアバスの技術ハブ日本イニシアティブの第一歩であり、航空宇宙分野における研究、技術、革新を進めるためのパートナーシップを築くことを目的としています。

この記事では、エアバスと東芝による水素航空機向け超伝導技術の開発における革新的な協力関係を探ります。両社の専門知識を結集することで、航空推進の限界を押し広げ、持続可能な未来を実現することを目指しています。

  • 中村健一 – 科学技術ジャーナリスト
  • 田中雅子 – エネルギー政策専門家
  • 鈴木雅宣 – 航空宇宙技術研究者
こちらもお読みください:  中国、10トンのハイテク巨体で空をドローンの雨で覆う航空の未来を賭ける

若い独立系メディアとして, プレスリリースジェーピー あなたの助けが必要です。Google News をフォロー、ブックマークしてください!

Google Newsでフォロー